保育園で、紙袋を使った製作にチャレンジしてみましょう。紙袋の特徴的な形を活かして、動物のパペットやお面などを作ることができますよ。今回は、保育に導入できる紙袋を使った製作アイデアを、ねらいとあわせて紹介します。ほかにも、行事の際に使えるお菓子入れや千歳飴袋、豆まきの三宝などの製作案もまとめました。
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■目次
保育に紙袋製作を取り入れるねらい
買い物などをした際に、商品を入れる紙袋。
大小さまざまなサイズがありデザインも豊富なので、工夫次第でさまざまな製作に活かせるかもしれません。
保育園で紙袋を使った製作遊びには、次のようなねらいが挙げられます。
- 身近な素材を使って製作することを楽しむ
- 袋の形を活かして工夫しながら製作する
- 製作した作品を使って楽しく遊ぶ
紙袋の形を活かして製作し、手にはめればパペット、頭からかぶればお面にして遊ぶことができますよ。
例えば「動物」などとテーマを決めたら、子どもの自由な発想でオリジナルの作品に仕上げても楽しいでしょう。
また、ハロウィンや節分などの行事に役立つアイテムも、紙袋を活用して製作できそうですね。
次より、パペットやお面のほか、行事に使える紙袋を使った製作を紹介します。
【パペット編】保育に使える紙袋の製作
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まずは、手にはめて人形劇遊びに発展できる、パペットのアイデアをまとめました。
①フクロウ
紙袋を逆さにして、フクロウに見立てましょう。
用意するもの
- 紙袋(手が入る大きさ)
- 落ち葉
- 画用紙
- はさみ
- のり
作り方
1.紙袋をたたみ、底の部分をフクロウの顔に見立てます。
2.画用紙でフクロウの顔、目、くちばしを作り、(1)にパーツを貼り合わせます。
3.紙袋の表側に落ち葉を貼り、画用紙で作った尾を紙袋の裏側に貼ればできあがりです。
製作のポイント
落ち葉をフクロウの羽根に見立てた、秋冬にぴったりな製作です。
パペットとして遊ぶ以外にも、袋を開いて窓辺などに置いて飾ってもよいでしょう。
あらかじめ図鑑でフクロウを見ておくと、製作のイメージが広がりやすいかもしれません。
②ライオン
毛糸でたてがみを作り、四つん這いのライオンのパペットを作ってみましょう。
用意するもの
- 紙袋(手が入る大きさ・茶)
- 画用紙(茶色・黒)
- 丸シール(白・黒)
- 毛糸(黄色・オレンジ色)
- はさみ
- のり
作り方
1.紙袋をたたみ、底の部分をライオンの顔に見立てます。
2.毛糸を顔の周りに貼りつけて、たてがみに見立てます。
3.画用紙でライオンの足、耳、鼻、目を作って貼り合わせます。
4.丸シールをライオンの目玉に見立てて貼ります。
5.束にした毛糸を尾に見立て、紙袋の側面につければできあがりです。
製作のポイント
紙袋を使って、ライオンのパペットを作りましょう。
体の特徴を捉えれば、耳の長いうさぎや鼻の長い象などさまざまな動物に仕上げることができそうです。
動物園へ遠足に行ったあとに製作を導入すると、子どもがイメージを膨らませながら製作しやすいかもしれません。
③首の長い恐竜
長めの紙袋を使って、首の長い恐竜を作ってみましょう。
用意するもの
- 紙袋(手が入る大きさ)
- 折り紙(緑)
- 画用紙(黄色)
- はさみ
- のり
作り方
1.紙袋をたたみ、底の部分を恐竜の顔に見立てます。
2.画用紙で恐竜の顔を作り、(1)にのりで貼りつけます。
3.画用紙で背びれを作り、(2)が正面になる位置で紙袋の上部に貼ります。
4.折り紙を好きな形に切って自由に装飾するとできあがりです。
製作のポイント
紙袋の色を活かしながら、折り紙を使って自由な模様の恐竜に仕上げます。
製作のあとは、恐竜のパペットを使って、鳴き声を想像しながら友だちとごっこ遊びをするのもよいでしょう。
製作を通して、恐竜に興味をもつきっかけにつながるとよいですね。
④サンタクロース
クリスマスが近づいたら、サンタクロースのパペットを作ってみましょう。
用意するもの
- 紙袋(手が入る大きさ)
- 折り紙(赤)
- 画用紙(赤・薄橙色)
- 丸シール
- 綿
- はさみ
- のり
作り方
1.紙袋をたたみ、底の部分をサンタクロースの顔に見立てて薄橙色の画用紙を貼ります。
2.丸シールを、サンタクロースの目に見立てて貼ります。
3.赤い折り紙を、紙袋の側面全体に貼り合わせます。
4.赤い画用紙でサンタクロースの帽子とコートの袖を作って、紙袋の上部と側面にそれぞれ貼ります。
5.帽子の縁とサンタクロースの髭、コートのボタンの部分に綿をつければできあがりです。
製作のポイント
クリスマスの時期に楽しく遊べそうな、サンタクロースのパペットです。
トナカイも作って、クリスマスの劇遊びに活用してもよいですね。
【お面編】保育に使える紙袋の製作
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次に、紙袋で作るお面の製作をまとめました。
⑤ロボット
子どもの自由な発想で、いろいろな表情のロボットを作ってみましょう。
用意するもの
- 紙袋(頭からかぶれる大きさ)
- 折り紙
- 画用紙
- 乳酸菌飲料の容器
- はさみ
- のり
作り方
1.子どもが紙袋を頭からかぶり、保育士さんが目の位置を確認しながら印をつけます。
2.(1)につけた印の部分を丸く切り抜き、覗き穴を作ります。
3.さまざまな色の折り紙を使って、ロボットの顔を作ります。
4.乳酸菌飲料の容器をロボットの耳に見立てて、紙袋にビニールテープで貼りつければできあがりです。
製作のポイント
乳酸菌飲料の容器以外にも、トイレットペーパーの芯や食品用パックなど、身近な素材を使って、オリジナルロボットを作りましょう。
牛乳パックなどで手や足のカバーを作り、全身でロボットになりきっても盛り上がりそうですね。
⑥モンスター
ユニークな顔のモンスターを作ってみましょう。
用意するもの
- 紙袋(頭からかぶれる大きさ・白)
- 絵の具(赤)
- 画用紙
- 折り紙
- のり
- はさみ
作り方
1.子どもが紙袋を頭からかぶり、保育士さんが目の位置に印をつけます。
2.(1)につけた印の部分を丸く切り抜き、覗き穴を作ります。
3.折り紙で口を作って貼りつけます。
4.血糊に見立てた絵の具を紙袋に垂らせばできあがりです。
製作のポイント
絵の具を濃いめに用意し、フィンガーペイントで色づけをしてもよいでしょう。
オレンジ色に塗ってジャック・オー・ランタン風に仕上げ、ハロウィンの行事の際に活用してもよいですね。
⑦鬼
節分の行事でも使える、紙袋を使った鬼のお面の作り方です。
用意するもの
- 紙袋(頭からかぶれる大きさ)
- 画用紙(黄色、赤、黒)
- 折り紙
- 毛糸
- のり
- 接着剤
- はさみ
作り方
1.子どもが紙袋を頭からかぶり、保育士さんが目の位置に印をつけます。
2.(1)につけた印の部分を丸く切り抜き、覗き穴を作ります。
3.底の部分に画用紙で作った鬼の角をつけます。
4.毛糸を鬼の髪の毛に見立てて、紙袋に貼りつけます。
5.画用紙で鬼の顔のパーツを作って貼ればできあがりです。
製作のポイント
泣いていたり怒っていたりと、さまざまな表情の鬼を作ってみましょう。
青や黄色など、好きな色の毛糸を使って髪の毛を表現すれば、楽しく製作できそうですね。
【行事編】保育に使える紙袋の製作
最後に、保育園の行事で活用できる紙袋を使った製作アイデアをまとめました。
⑧コウモリ型のお菓子入れ
ハロウィンの行事で使える、一風変わったお菓子入れを作ってみましょう。
用意するもの
- 紙袋(小さいサイズ)
- 画用紙(黒)
- のり
作り方
1.画用紙でコウモリの形を2つかたどり、はさみで切ります。
2.(1)を紙袋の両側面に貼ります。
3.紙袋の側面に自由にデコレーションを施せばできあがりです。
製作のポイント
ハロウィン行事で「トリックオアトリート」と言ってお菓子をもらうときに活用できるでしょう。
折り紙でジャック・オー・ランタンやおばけ、魔女の帽子を折って貼りつけてもよいですね。
折り紙の折り方は、下の動画を参考にできますよ。
⑨クリスマスブーツ
実際に子どもが履いて遊べる大きさの、クリスマスブーツを作りましょう。
用意するもの
- 紙袋(足が入る大きさ・2枚)
- 画用紙(赤)
- 折り紙(黄色)
- 綿
- リボン
- はさみ
- のり
作り方
1.紙袋に足を入れ、足の形に合わせて折り目をつけます。
2.(1)に赤い画用紙を貼り合わせ、赤いブーツに仕立てます。
3.履き口に綿をつけ、リボンで華やかにデコレーションするとできあがりです。
製作のポイント
クリスマスブーツを2足作り、実際に履いてみましょう。
折り紙で星やハートなどのモチーフを作り、ブーツに貼ってもかわいく仕上がりそうですね。
⑩千歳飴袋
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七五三の行事で使える、千歳飴袋の作り方です。
用意するもの
- 紙袋(千歳飴が入る大きさ・白)
- 画用紙
- 折り紙(和柄)
- のり
- クレヨン
作り方
1.折り紙で鶴を折ります。
2.「七五三」の文字を画用紙に書きます。
3.紙袋に、(1)と(2)を貼りつけます
4.折り紙を好きな形に切り、余白に自由に貼り絵をしたらできあがりです。
製作のポイント
紙袋を七五三用にアレンジしましょう。
1から10までの漢数字を伝えて、「七五三」の文字をいっしょに書いてみてもよいですね。
紙袋の持ち手に和柄の折り紙を巻けば、より素敵に仕上がりそうです。
折り紙で鶴を作る方法は、下の動画を参考にしてみてくださいね。
⑪豆まきの三宝
節分の行事に使える、手作りの三宝を作ってみましょう。
用意するもの
- 小さな紙袋
- 画用紙
- 毛糸
- のり
- はさみ
- クレヨン
作り方
1.紙袋を広げて立てたら、上部の角4カ所から折り目に沿って3分の1ほど縦に切込みを入れます。
2.前面と背面は袋の中に、側面は袋の外へ折り曲げます。
3.紙袋の前面に、画用紙で鬼の顔のパーツを作って貼りつけます。
4.鬼の髪の毛に見立てた毛糸を(3)の顔の上に貼ればできあがりです。
製作のポイント
小さな紙袋をアレンジして、節分の豆を入れる三宝として活用してみましょう。
和柄の折り紙を好きな形に切って紙袋にデコレーションすれば、日本古来の行事の雰囲気を醸し出せそうですね。
さまざまな紙袋を使った製作を楽しみ、日常保育や行事に取り入れよう
今回は、保育園で活かせる紙袋を使った製作のアイデアを紹介しました。
保育園で行うクリスマスや節分などの恒例行事でも、紙袋を利用できる場面がありそうです。
動物や恐竜、ロボットなどのパペットやお面などを紙袋で製作し、子どもの個性が溢れる作品を使って劇遊びに発展させても楽しいかもしれません。
身近な素材を活用した製作を楽しむというねらいを踏まえながら、子どもがイメージを膨らませて紙袋製作に取り組めるとよいですね。
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