兵庫県の南東部に位置する神戸市。兵庫県の中で人口が最も多い神戸市の保育施設に転職しようと考えている保育士さんもいるのではないでしょうか。しかし、実際に働くなら、事前にその地域の平均給与や年齢などを知っておきたいですよね。今回は、神戸市を含む兵庫県の給与事情や保育士不足を解消するために行なっている取り組みなどを詳しく解説します。
photop5/stock.adobe.com
神戸市の保育施設数や待機児童数
神戸市が行なう保育士さん向けの支援策を見ていく前に、まずは市内の保育施設数や待機児童数などを紹介します。
保育施設数
神戸市には、2022年7月時点で認可保育施設が690カ所あります。
一方、認可外保育施設は2022年7月時点で153カ所です。
定員数
神戸市の認可保育施設の定員数は、2022年7月時点で5万5640人です。
待機児童数
神戸市の待機児童は、2023年4月時点で0人です。
待機児童対策として受け入れ枠の確保など保育施設の整備に取り組んだことにより、2年連続で待機児童ゼロを維持していると考えられます。
兵庫県の保育士の現状
保育士求人を見る際にチェックしておきたいのが平均給料や賞与などではないでしょうか。
ここでは、厚生労働省が発表した令和4年賃金構造基本統計調査をもとに、神戸市を含む兵庫県の保育士さんの平均年収や労働時間などを全国平均と比較してまとめました。
兵庫県 | 年齢(歳) | 勤続年数(年) | 労働時間(時間) | 給与 (万円) |
賞与 (万円) |
平均年収(万円) | 労働者数(人) |
---|---|---|---|---|---|---|---|
男性保育士 | 30.5 | 5.7 | 166 | 27.79 | 70.82 | 404 | 16320 |
女性保育士 | 38.6 | 8.3 | 167 | 26.61 | 71.23 | 390 | 267870 |
全国 | 年齢(歳) | 勤続年数(年) | 労働時間(時間) | 給与 (万円) |
賞与 (万円) |
平均年収(万円) | 労働者数(人) |
---|---|---|---|---|---|---|---|
男性保育士 | 30.5 | 5.7 | 166 | 27.79 | 70.82 | 404 | 16320 |
女性保育士 | 38.6 | 8.3 | 167 | 26.61 | 71.23 | 390 | 267870 |
兵庫県の保育士の平均年齢
兵庫県の保育士さんの平均年齢は、男性が28.5歳、女性が35.7歳です。
全国の保育士さんの平均年齢は男性が30.5歳、女性が38.6歳であるため、兵庫県では男女ともに全国平均より若い世代の保育士さんが働いていることがわかります。
兵庫県の保育士の平均勤続年数
兵庫県の保育士さんの平均勤続年数は、男性が5.3年、女性が7年です。
全国の保育士さんの平均勤続年数は男性が5.7年、女性が8.3年であるため、兵庫県の保育士さんは男女ともに全国平均より勤続年数が短いことがうかがえます。
兵庫県の保育士の所定内労働時間(残業時間は除く)
兵庫県の保育士さんの月平均労働時間は、男性が170時間、女性が161時間です。
全国の保育士さんの月平均労働時間は男性が166時間、女性が167時間であるため、兵庫県の保育士さんは男性が全国平均よりも長く、女性が全国平均よりも短い労働時間となっているようです。
兵庫県の保育士の「決まって支給する現金給与額(給料)」
兵庫県の保育士さんの平均給料は、男性が25万4000円、女性が24万8300円です。
全国の保育士さんの平均給料は男性が27万7900円、女性が26万6100円であるため、兵庫県の保育士さんの平均給料は男女ともに全国平均よりも若干少ないことがわかります。
兵庫県の保育士の年間賞与その他特別給与額
兵庫県の保育士さんの年間賞与は、男性が51万5400円、女性が53万7600円です。
全国の保育士さんの年間賞与は男性が70万8200円、女性が71万2300円であるため、兵庫県の保育士さんの年間賞与は男女ともに全国平均より大幅に低いことがうかがえます。
兵庫県の保育士の平均年収
兵庫県の保育士さんの平均年収は、男性が356万3400円、女性が351万7200円です。
全国の保育士さんの平均年収は男性が404万300円、女性が390万5500円であるため、兵庫県の保育士さんの平均年収は男女ともに全国平均よりも下回っていることがわかります。
兵庫県の保育士の労働者数
兵庫県の保育士さんの労働者数は、男性が200人、女性が1万2110人です。
全国の保育士さんの労働者数は男性が1万6320人、女性が26万7870人であるため、兵庫県の保育士さんが全国に占める割合は男性が約1.2%、女性が約4.5%となります。
神戸市が実施する保育士向けの支援や取り組み
milatas/stock.adobe.com
ここでは、神戸市が行なっている保育士さん向けの支援策をまとめました。どのような事業があるのかを確認しておきましょう。
保育人材の確保・定着促進にかかる一時金
神戸市は、保育士確保・定着の促進を目的として一時金を支給しています。公立園を除く市内の保育園や認定こども園などで働く保育士さんが対象です。
1~2年目には最大30万円、3~7年目には最大20万円が支給されることになっています。
保育士等宿舎借り上げ支援事業
神戸市は、民間の保育園などを運営する法人に対し、保育士さん用の宿舎の借り上げ費用の補助を行なっています。
対象となるのは採用後7年以内の保育士さんで、週30時間以上勤務することなどが条件です。
市外からの転入者であれば月額最大10万円、それ以外であれば月額8万2000円の家賃補助を受けられます。
保育士奨学金返還支援事業
神戸市に住む保育士さんに対し、奨学金の返還費用を月額5000円まで補助しています。
対象となるのは、私立保育園や認定こども園などに勤める採用後7年目までの保育士さんで、1日につき6時間以上かつ1カ月につき20日以上勤務する方です。
未就学児を持つ保育士に対する保育料一部貸付
新しく保育士として勤務する方や産後休暇・育児休業から復帰する保育士さんに対し、子どもの保育料の一部を貸付ける事業です。
私立の保育所等に勤め、週20時間以上勤務する保育士さんが対象で、1人につき最大1年間、月額5万4000円を貸付けています。
潜在保育士等職場復帰支援一時金
新たにパート保育士として復帰した保育士さんに対し、一時金として10万円を支給する事業です。
これまで市内の保育所などで勤務経験がない方や、離職してから半年以上経過した方のうち、新たに非正規で対象施設に採用された保育士さんが対象となります。
一時金を受け取れるのは、対象となる保育士さんのうち、朝や夕方の時間帯、または日常日や祝日に勤務を行なう方です。
保育士資格の取得サポート
保育士試験を受けて資格を取得した保育士さんに対し、試験の合格にかかった受講料などの半額を補助する事業です。
保育士証の交付を受けてから、1年以内に私立保育所などに新しく勤務する保育士さんが対象で、15万円を上限として補助が行なわれます。
神戸市が実施する子育て支援の取り組み
maroke/stock.adobe.com
神戸市が実施する子育て支援の取り組みをまとめました。お子さんをお持ちの保育士さんは、どのような支援が行なわれているのか確認しておくとよいでしょう。
親子の学び教室
1歳~3歳までの子どもとその保護者を対象に、さまざまなテーマを設けて講座や体験を実施しています。
リトミックや体操、工作など、親子で楽しめるプログラムが組まれているので、保育士資格を活かしながら子育て家庭の支援にも携われるかもしれませんね。
神戸っ子のびのびひろば(放課後子供教室推進事業)
小学校1年生~6年生までの子どもが放課後の時間を安全に過ごすための場所を設けています。子どもたちは、学校の空き教室や図書室などで勉強をしたり、宿題をしたりして過ごしています。
スタッフとして働けば、保育士として培ったスキルを発揮しつつ、幅広い年齢の子どもたちと関わることができそうですね。
地域子育て相談ルーム
神戸市の保育士さんが保育施設や区役所と連携しながら取り組んでいる地域子育て支援事業。その一環として、各区の保育所に相談ルームが設けられています。
市内で保育士として働けば、保育士の経験を活かして保護者を支援する立場として活躍できるかもしれませんね。
神戸市の保育園・幼稚園の求人情報一覧へ
神戸市の保育園・幼稚園への就職や転職を検討されている方へ
神戸市の求人情報一覧では、保育士バンク!から直接応募できる園の求人情報に「応募に進む」ボタンを掲載しています。
園に直接応募する方は、「応募に進む」ボタンから求人の応募ページへとお進みください。
手厚い支援を行なう神戸市で保育士として働こう!
今回は、神戸市の保育施設数や待機児童数、市が取り組む保育士支援の内容などを紹介しました。
神戸市は家賃補助や一時金の支給などを通して、保育士確保・定着に努めています。豊富な支援策を揃えている神戸市で、保育士として働くことを視野に入れてみるのもよいのではないでしょうか。
保育士バンク!は、全国の保育士さんの転職のお手伝いをしております。神戸市で働きたいと考える保育士さんの転職も手厚くサポートいたしますので、この機会にぜひご登録ください。
出典:令和4年賃金構造基本統計調査/政府統計の総合窓口(e-Stat)
出典:親子の学び教室/神戸市
出典:神戸っ子のびのびひろば(放課後子供教室推進事業)/神戸市