年末に書く保育園の連絡帳について、書き方のポイントや挨拶の例文を探している保育士さんもいるのではないでしょうか。子ども一人ひとりについて具体的に書くことが大切になるため、書き方に迷ってしまう方もいるかもしれません。今回は年末の連絡帳を記入する際、活用できる言い回しや書き方のポイント、例文について紹介します。
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■目次
保育園の連絡帳を書くうえで大切なこと
保育園の連絡帳には、その日の子どもの様子や園での出来事などについて書くことが多いでしょう。しかし、年末などの節目を迎えた際の連絡帳は年の瀬の挨拶文などがあり、書き方に悩む保育士さんもいるかもしれません。
そもそも連絡帳は、保育園と保護者がお互いに子どもの成長を見守るために必要な情報交換を行う重要なツールになります。
保護者が保育園での子どもの様子を知ったり、園側が家庭での過ごし方を把握したりすることができるでしょう。
そのため、年末の連絡帳には、一年間の子どもの成長の様子と保護者への日頃の感謝を伝える大切な役割があります。基本的なマナーを守り、保護者へのメッセージが伝わるように書き方を工夫できるとよいですね。
それでは、年末の連絡帳の書き方ポイントについて整理していきましょう。
【保育園の連絡帳】年末の書き方の内容とポイント
ここでは、年末年始の連絡帳の内容と書き方のポイントについて整理していきましょう。
記載内容の例として、以下の項目が挙げられます。
- 子どもの成長
- 保護者へのねぎらいや一年間お世話になった感謝の言葉
- 保護者からの要望や質問の総括
- 年末年始休みの間、家庭にお願いしたいこと
項目ごとの書き方のポイントについて見ていきましょう。
子どもの成長
一年間で子どもができるようになったことなど、その園児が成長した部分について書くとよいでしょう。
集団生活を通して学んだ友だちとのかかわり方や、毎日の保育活動の中で興味を持って率先して取り組んでいたことなどを記入することが大切です。
保護者に詳しく伝えられると、子どもの成長のよろこびを共に分かち合うことができるでしょう。
保護者へのねぎらいと一年の感謝の言葉
仕事と育児の両立で多忙な方も多い中、保育園の活動に進んで協力してくれた保護者の方も多いでしょう。保育園に入園して、子どもと離れることに不安を抱いていた方もいるかもしれません。
連絡帳では子どもの成長をいっしょに見守ってきた保護者の方へのねぎらいと、一年間の感謝の言葉を添えるとよいでしょう。
保護者からの要望や質問の総括
この一年間の子どもの成長や、お友だちとのやり取り、体調など保護者が心配していたこともあるでしょう。連絡帳にはその点にふれながら、一年の総括を書いてもよいかもしれません。
心配な点があったとしても、まずは現時点での様子を記入し、来年以降もいっしょに子どもを見守っていく姿勢を伝えることで、安心できる保護者の方もいるのではないでしょうか。
連絡帳でやり取りする以外にも新年にお会いした際に、改めて保護者が心配している内容について直接お話しすることも大切ですね。
年末年始休みの間、家庭でお願いしたいこと
保育園で流行っている感染症など、健康管理に関することの他、年末年始に家庭で起こりやすい事故などの情報があれば、呼びかけを行いましょう。
子どもが健やかに年末年始を過ごせるように、家庭の中での取り組みなどがあれば伝えてもよいですね。
項目別のポイントについて整理してきましたが、年末に連絡帳を記入する際は「子どもの成長についてふれながら、お世話になった保護者への配慮や感謝の言葉を伝える」ことを意識することが大切になります。
長文を書く必要はありませんが、形式的な言葉ではなく、保護者の方一人ひとりに向けた内容を記載することが必要でしょう。
絵が得意な保育士さんであれば、イラストを活用してもよいですね。かわいらしい絵をのせると、あたたかい気配りの気持ちが伝わるかもしれません。
【保育園の連絡帳】年末の挨拶文に活用できるワード例
大人数の保育をしている園では、連絡帳の冊数も多くなり記入が大変な場合も多いでしょう。
一人ひとりにあわせた具体的な内容を記入する必要はありますが、全て異なる言い回しで文章を書くことは難しいですよね。
ここでは、連絡帳を書く際に活用しやすいワードの例を紹介します。
<明るい話題を書くときに使えるワード>
- 「おうちでの元気な様子が聞けて、うれしいです!」
- 「お正月にどんなことをして過ごしたか、新年に会ったときに聞くのが楽しみです♪」
- 「〇〇ちゃん(くん)は今年は□□に夢中でした!来年はどんなことに挑戦できるか楽しみですね。」
- 「今年は大好きな〇〇がたくさんできて、とってもうれしそうでした!」
- 「お友だちといっしょに遊んでいることが多く、いつも元気な笑顔を見せてくれました。」
<苦労したことや心配ごとについて触れるときに使えるワード>
- 「心配になることや、不安に感じることも多く、大変な一年でしたね。」
- 「体調を崩した期間はとてもご不安でしたよね。大変だったと思いますがまた保育園で遊べるようになって本当によかったですね。」
- 「なかなかお友だちと遊ぶことができなくて、さみしい思いをした期間もありましたね。園でサポートできるよう、おうちでの様子を詳しく伝えてくださり本当にありがとうございました。」
保護者の方への心に寄り添う一文とともに、一年間の子どもの様子の振り返りとなる文章を記入するとよいでしょう。上記のようなワードに具体的な内容をプラスするイメージでもよいかもしれません。
毎日の保育の中で、子どもの様子をしっかり見ている保育士さんだからこそ伝えられる言葉を添えてみてくださいね。
年末年始に書く保育園の連絡帳の挨拶文アイデア
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ここでは、年末年始の連絡帳に活用できる挨拶の例文を紹介します。
例文1
「今年も一年間、大変お世話になりました。〇〇ちゃんは今まで苦手だった△△ができるようになるために、いつも自由時間に練習していました。
冬に入るころには、すっかり上手にできるようになった○○ちゃんを見て、みんなびっくりしていました。諦めずに頑張る姿勢は、〇〇ちゃんのとっても素敵なところですね!
お仕事でお忙しいにも関わらず、この一年間で〇〇ちゃんのご家庭での様子をお知らせくださり、保育園でもスムーズに〇〇ちゃんの様子を見守ることができました。ご配慮頂きありがとうございます。
年明けには△△などの行事もございますので、お友だちといっしょに楽しく過ごせるよう、活動して参ります。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。よいお年をお過ごしください。」
子どもが頑張ったことやご家庭でほめてあげてほしいことなど、具体的な内容を書いて保護者に伝えるとよいでしょう。また、家庭での様子をこまめに知らせてくれる保護者の方もいるかもしれません。
保育園に情報を伝えてくれることへの感謝を述べて、引き続き協力して子どもの成長を見守れるとよいですね。
例文2
「今年も大変お世話になりました。〇〇ちゃんがいつも元気な声で『おはようございます!』と挨拶してくれる度に、元気をもらいながら過ごさせていただきました。
今年は〇〇ちゃんが特に△△に一生懸命取り組んでくれて、元気に頑張る姿をみせてくれました!おうちでもいっしょに△△について、お話をしてくださったことを聞き、とてもうれしく思っています。保育活動へのご協力、本当にありがとうございます。
新年を迎えたあとも、〇〇ちゃんの笑顔をたくさん見られることを楽しみにしています。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。」
文章の中でその子どもの長所について触れることで、保護者の方が安心できることもあるでしょう。
また、子どもが家に帰ったあとも保育園で覚えた遊びをいっしょに楽しんだり、子どもが園の取り組みについて話をしたりすることは、充実した園生活を送ることにつながるでしょう。
協力してくれた保護者の方への感謝の言葉を伝えるとよいですね。
例文3
「今年も一年お世話になりました。今年は、お散歩の時間に〇〇ちゃんがきれいなお花や珍しい形の木の実を見つけて、たくさんプレゼントをしてくれました。
一生懸命探して他のプレゼントしている姿もありました。〇〇ちゃんの優しい気持ちが伝わってきて、とってもうれしかったです。
また、保育園に来て最初のころは、なかなかお友だちできずお母さんもご不安だったと思います。今ではお友だちが困っていたり元気がなかったりすると、自分からかけよっていっしょに遊んだりしています。
〇〇ちゃんの優しい性格がよく表れていて、私も感心することが多いです。来年もとっても優しい〇〇ちゃんに会えることを楽しみにしています!
お体に気をつけてよいお年をお過ごしください。来年もどうぞよろしくお願いいたします。」
具体的なエピソードを交え、子どもの長所を保護者に伝えるとよいでしょう。
日頃から園児の様子を観察し、子どもの長所とあわせて一年間で成長した部分を伝えるとで、保護者の方も安心できるかもしれません。
年末の保育園の連絡帳を通して、保護者との円滑なコミュニケーションを目指そう
今回は、年末の保育園の連絡帳の書き方の例文やポイントについて紹介しました。
子どもの様子について具体的な内容を書くことで、保育士さん自身も改めて子どもの成長を振り返ることができるかもしれません。
年末の連絡帳を通して、一年間の感謝の気持ちと子どもの成長を伝え、保護者の方に安心して新年を迎えてもらえるとよいですね。
連絡帳の書き方のポイントをおさえ、保護者の方とのコミュニケーションを大切にしていきましょう。