雨の日や冬の寒い日、夏の日差しの強い日などは、保育園で乳児さんと室内遊びを楽しみましょう。運動遊びや製作遊び、ゲーム遊びなどがありますが、0歳児・1歳児・2歳児クラスにはそれぞれどんなものを取り入れるとよいのでしょうか。今回は、乳児向けの室内遊びについて、ねらいや春夏秋冬で使えるアイデアを年齢ごとに紹介します。
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■目次
保育園の乳児クラスで室内遊びをするねらい
暑い日が続く夏の時期や雨の日が多い梅雨の時期、冬の寒い日などは、保育室内での活動がメインになることでしょう。
0歳児、1歳児、2歳児を担当する保育士さんは、子どもたちそれぞれが楽しめそうな遊びを考える場面も多いのではないでしょうか。
乳児クラスの室内遊びには、年齢ごとに以下のようなねらいがあるようです。
- 0歳児:保育士さんと肌と肌をふれ合わせてスキンシップをはかりながら、手足を活発に動かす。音や物に触れたときの感触を確かめながら、遊びにかかわって五感を育む。
- 1歳児:保育士さんと信頼関係を築き、遊びを通して物を触ったり、掴んだりとさまざまな手足の動きを楽しむ。
- 2歳児:歩く、走るなどができるようになってくるため行動範囲も広がり、遊びを通して「自分でやりたい」という気持ちを育む。
この年齢の子どもたちは、物の動きに反応したり音や感触などを楽しんだりしながら遊びにふれ合う時期と言えそうですね。
ねらいや子どもの姿をもとに、保育園で楽しめる乳児向けの室内遊びについて、年齢ごとに見ていきましょう。
保育園の室内遊び:0歳児向け
ここでは、0歳児向けの室内遊びを運動遊び、ゲーム遊び、製作遊び、手作りおもちゃのジャンルごとにまとめました。
運動遊び編
0歳児が行う運動遊びには、「身体を動かしながら五感を育む」といったねらいがあるようです。
そのため、保育士さんとスキンシップをとれたり、全身を動かせたりする遊びを取り入れてみるとよいかもしれません。
室内で楽しめる0歳児向けの運動遊びを紹介します。
マット運動
0歳児前半は、マットにゴロンと寝転がって、ふわふわした感触を楽しむ運動遊びをしてみましょう。
0歳児後半になると、ハイハイができる子どもも出てくる時期なので、マットの感触を楽しみながらハイハイして進む運動遊びを行うとよいかもしれません。
その際、ゆるやかな山を作ったマットの上をハイハイで登ってもらったり、マットでトンネルを作って下をくぐってもらったりするという遊び方をしてみると楽しめそうです。
マットの置き方や組み立て方を工夫すれば、子どもたちもさまざまな動きを楽しむことができそうですね。
のびのびと身体を動かせるため、雨の日続きの梅雨の時季にぴったりかもしれません。
新聞紙遊び
新聞紙を活用した運動遊びを取り入れてみましょう。
0歳児の赤ちゃんは、新聞紙を握ったり、手や指先で新聞紙の感触を確かめながら、カシャカシャという音や形が変わる様子を楽しんだりしてくれるかもしれませんね。
ただし、0歳児はさまざまな物を口に入れてしまう時期でもあるので、新聞紙の切れ端が誤飲につながるおそれもあります。
室内遊びで新聞紙を使うときは、口の中に新聞紙を入れないよう注意して見守りましょう。
PEテープ遊び
PEテープを引っ張る運動遊びをしてみましょう。
保育士さんは、あらかじめ紐にPEテープを何本か結んでぶら下げおき、0歳の手が届く高さに固定します。
準備が整ったら、0歳児の子どもたちに自由にPEテープを引っ張って遊んでもらいましょう。
PEテープは軽くて薄い素材なので、0歳児の赤ちゃんの力でも割いたりねじったりすることができるかもしれません。
やわらかくて、つるつるした触り心地も楽しみながら遊べそうですね。
ボール遊び
ここではボールプールを使ったボール遊びを紹介します。
ボールプールとは、ビニールプールなどの中にプラスチック製のボールを敷き詰め、子どもたちがその中に入って遊べる遊具のことです。
身体に触れるボールの感触を楽しんだり、ボールを掴んでみたりと、さまざまな動きができるので、0歳児の赤ちゃんの五感を刺激してくれるかもしれません。
また、カラフルな色合いのボールが多く、0歳児の子どもの目を惹くため、視覚的にも楽しめる運動遊びと言えそうですね。
ゲーム遊び編
0歳児向けのゲーム遊びには、「いろいろなものに好奇心を持って取り組む」というねらいがあるようです。
0歳児の場合ルールを理解して遊ぶことは難しいため、運動遊びを活かして楽しめるゲーム遊びを取り入れてみるとよいですね。
ダンボールのハイハイレース
ダンボールでトンネルを作って、ハイハイレースをしてみましょう。
<遊び方>
1.保育士さんはダンボールを3箱開き、ガムテープでつなげてトンネルを作ります。
2.子どもたちがトンネルの中をハイハイで進み、ゴールを目指します。
ダンボールの中は薄暗くなってしまうため、外が見えるように側面や天井に窓を作るなど工夫しましょう。
保育士さんがゴール地点で音の鳴るおもちゃを鳴らしたり、子どもの名前を呼んだりすれば、子どもたちは音の方向へ進んできてくれるかもしれませんね。
風船集めゲーム
かごや箱に風船を集めるゲームをしてみましょう。
<遊び方>
1.保育士さんはあらかじめ小さく膨らませた風船をいくつか用意します。
2.床の上に風船を置き、子どもたちに風船を持ってかごの中に入れてもらいます。
子どもたちが自由に動き回れるように、広いホールなどで行うようにしましょう。
保育士さんが見本となって風船をかごに入れてみれば、0歳児の子どもも動きを真似して風船集めをしてくれるかもしれません。
手で触るとふわふわと飛んでいきそうになる風船に、子どもたちも興味がわきそうですね。
ボール遊びのように、転がった風船を追いかける遊び方にしても楽しめるでしょう。
ハイハイ鬼ごっこ
0歳児の室内遊びに、ハイハイ鬼ごっこを取り入れてみましょう。
<遊び方>
1.保育士さんがオニとなって、ハイハイで子どもたちを追いかけます。
2.子どもたちはオニに捕まらないようにハイハイで逃げます。
子どもたちを捕まえるときは「〇〇ちゃん、ターッチ!」と声をかけながらスキンシップをはかるとよいでしょう。
保育士さんは、ハイハイする速さを調整しながら、子どもたちが楽しめるようにゆっくりと追いかけるのがポイントです。
製作遊び編
0歳児が行う製作遊びには、「色や指先を使った遊びを楽しむ」というねらいがあるようです。
ねらいをふまえて、手のひらに色をつけて行う手形やスタンプなど、感触を楽しみながら製作できるアイデアを取り入れてみましょう。
手形スタンプ
0歳児の子どもが絵の具の感触を楽しみながら遊べる手形スタンプの製作遊びを紹介します。
<用意するもの>
- 画用紙
- 絵の具セット
- ペットボトル
- 濡れタオル
<ポイント>
製作活動に入る前に、手のひらについた絵の具をすぐにふき取れるよう、ふきんを用意しておきましょう。
絵の具の色をピンクから黄色に変えれば、秋の製作としていちょうの木を作ることもできますよ。
また、緑色の絵の具を使えば、青々と葉っぱをつけた夏の木々の製作にも応用できそうですね。
指スタンプきのこ
秋の製作遊びにもぴったりな、きのこの絵をかいてみましょう。
<用意するもの>
- 画用紙(桃)
- 画用紙(黄)
- 絵の具
- のり
- 濡れタオル
<ポイント>
絵の具を何色か用意しておけば、0歳児の子どもが視覚と触覚両方で楽しめる製作になるでしょう。
きのこのほかにも、イチゴのつぶつぶをかいて春の製作にしたり、魚のうろこをかいて夏の製作にしたりと、季節やテーマに合わせて活用しやすいアイデアかもしれません。
絵の具を使って指先の感覚を育めるこの室内遊びは、乳児期にぴったりと言えそうですね。
綿棒でお絵かき
0歳児の子どもの手になじむ、綿棒スタンプの製作遊びをしてみましょう。
<用意するもの>
- 綿棒 数本
- 輪ゴム
- 画用紙
- 絵の具(3色)
- ペンや色鉛筆
<ポイント>
絵の具をつけるときは毎回綿棒の面を変えて行うと、色が混ざらずにきれいな仕上がりになりますよ。
また、綿棒の本数を増やすと色がつく面積も広くなるので、かきたい絵に合わせて綿棒の本数を変えてみるとよいでしょう。
春らしいお花の製作や、冬の雪の製作、夏の花火の製作などさまざま活かしてみてくださいね。
手作りおもちゃ編
0歳児クラスの室内遊びでは、保育士さんが手作りしたおもちゃで遊んで過ごすこともあるでしょう。
手作りおもちゃで遊ぶことには、「手作りの温かみを感じながら遊ぶ」といったねらいがありそうです。
握ったり、振ったりして音や感触を楽しめる手作りおもちゃは、0歳児の子どもたちも楽しんでくれるかもしれません。
スポンジスクイーズ
スポンジのやわらかい感触を楽しめるスクイーズを手作りしてみましょう。
<用意するもの>
- スポンジ 1個 (お風呂用の大きなもの)
- はさみ
- 厚紙
- カッター
- パステル
<ポイント>
0歳児は、感触遊びを通して手先の感覚を養っていく頃のため、スクイーズの手作りおもちゃを取り入れるとよいかもしれません。
見立て遊びが楽しめるようになったら、おままごとに活用してもよいですね。
さまざまな種類のパンを作って楽しんでみましょう。
口に入れないよう近くで見守りながら遊ぶことが大切です。
マラカスマイク
<用意するもの>
- カプセルトイ 1個
- ビーズ 適量
- ペットボトル 1本
- トイレットペーパーの芯 1本
- 新聞紙
- ひも 10cm 1本
- ビニールテープ
- テープ
- カッター
- ハサミ
<ポイント>
動かすと音が鳴る手作りおもちゃに、0歳児の子どもも興味を持って楽しんでくれるかもしれません。
乳児の子どもが握りやすいよう、持ち手の太さを工夫するとよいですね。
ビニールテープの色を変えてカラフルに仕上げても目を惹くおもちゃになりそうですよ。
保育園の室内遊び:1歳児向け
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ここでは、1歳児向けの室内遊びとして、運動遊び、ゲーム遊び、製作遊び、手作りおもちゃをジャンルごとにまとめました。
運動遊び編
1歳児の運動遊びには「歩く・投げるなど、全身を動かして遊ぶことを楽しむ」というねらいがあるようです。
この頃になると歩き始める子どもも出てくるため、行動範囲が広がり、できることも増えてくるかもしれません。
そんな1歳児が運動しながら楽しめる室内遊びを紹介します。
新聞紙遊び
1歳児になると、新聞紙を握ったり丸めたりするだけでなく、ちぎる動きができるようになる子どももいるかもしれません。
そこで、新聞紙キャッチをして遊んでみましょう。
<遊び方>
1.子どもたちは新聞紙をびりびりとちぎります。
2.保育士さんは子どもたちがちぎった新聞紙をビニール袋などにまとめ、子どもたちの頭上から新聞紙を降らせます。
3.子どもたちは落ちてくる新聞紙を両手でキャッチします。
新聞紙キャッチは、手先を動かすのと同時に全身も使って楽しめる運動遊びと言えるでしょう。
ふわふわと不規則に落ちてくる新聞紙の動きに、子どもたちの好奇心も高まりそうですね。
雨の日は「雨がぽつぽつ降ってきたよ」、冬の寒い日は「ぱらぱら、雪が降ってきました」など、季節と絡めて遊ぶのもよいかもしれません。
新聞紙遊びをするときは、0歳児と同様、新聞紙の誤飲に注意することが大切です。
乳児の子どもたちの安全に配慮しながら、たくさん運動して遊びましょう。
ボール遊び
1歳児になると、ボールを持ったり蹴ったりする子どもも出てくる頃かもしれません。
そこで、保育士さんと向き合ってボールを両手で投げる運動をしてみましょう。
保育士さんに向かって上手に投げることができたら、今度はボールを蹴る動きに変えてチャレンジしてみてもよいですね。
ボール遊びをするときは、周囲に物がない広いホールなどを用意し、子ども同士の間隔を十分に空け、けがをしないように注意することが大切になります。
また、当たっても痛くないやわらかいコットンボールを使ってボール遊びしてみるとよいかもしれません。くわしい作り方は以下の動画を参考にしてみてくださいね。
サーキット遊び
サーキット遊びとは、いくつかの障害物が置かれたコースをぐるぐると回って楽しむ遊びです。
- マットや巧技台を使ってゆるやかな坂を作る
- ダンボールトンネルを設置する
- フラフープをくぐって通り抜けるエリアを設ける
などの障害物を置いてコースに変化をつけるとより楽しめるでしょ
さまざまな身体の部位を使って楽しめるので、運動能力を育むことができそうです。
雨の日ばかりでなかなか外に出られない梅雨の時季などに取り入れてみるとよいですね。
ただし、バランスを崩して転んだりけがをしたりする可能性があるため、周囲にマットを敷いて保育士さんがそばにつくなど、安全に配慮して行うことが大切です。
ゲーム遊び編
1歳児が行うゲーム遊びには、「遊びを通して身体の動かし方を学ぶ」というねらいがあるようです。
0歳児と同様にルールを理解して遊ぶことはまだ難しいため、運動性のあるゲーム遊びを行うとよいかもしれません。
室内遊びとして楽しめる、1歳児向けのゲーム遊びのアイデアを紹介します。
フラフープくぐりゲーム
フラフープを使ってゲーム性のある遊びをしてみましょう。
<遊び方>
1.保育士さんはスタート地点とゴール地点を決めます。
2.コースの間にフラフープをいくつか立てて置きます。
(フラフープを立てる器具がなければ、保育士さんが両手で持ちます)
3.保育士さんの「よーいドン!」の合図で、子どもたちはフラフープをくぐってゴールを目指します。
ゲームをする前に保育士さんが見本を見せておくと、1歳児も動きを真似して楽しんでくれるかもしれません。
小さなフラフープを用意すれば、ハイハイでくぐるゲームにアレンジすることもできますよ。
紙コップボーリング
身近な材料で簡単に手作りできるゲーム遊びです。
<用意するもの>
- 紙コップ 2つ
- ビー玉
- 新聞紙
- マスキングテープ
- ビニールテープ
- はさみ
<遊び方>
ビー玉の量が多すぎると倒れにくくなってしまうため、何度か試しにボールを当ててビー玉の量を調整しておきましょう。
まずは保育士さんがお手本としてボールを転がして見せると、子どもたちもゲームの遊び方を理解しやすくなるかもしれません。
初めは近い距離からボールを転がし、慣れてきたら少しずつ距離を離したり、紙コップの数を増やしたりと、子どもの様子に応じて難易度を変えてみてくださいね。
製作遊び編
1歳児が行う製作には、「いろいろな素材に触れながら表現することを楽しむ」というねらいがあるようです。
指先を細かく使って素材に親しんだり、自由にペンでかくことを楽しんだりといった製作アイデアを取り入れるとよいかもしれません。
室内遊びで楽しめる、1歳児向けの製作を紹介します。
紙皿シールで作る魚
夏の暑い日には魚の製作を作ってみましょう。
<用意するもの>
- 紙皿
- 丸シール
- はさみ
- セロハンテープ
<ポイント>
保育士さんは魚の形にした紙皿を用意しておきましょう。
また、台紙からシールをめくっておくと、子どもたちも貼りやすくなりそうです。
形や色の異なるさまざまなシールを用意しておけば、子どもたちは自分だけの特別な魚を作ることができそうですね。
完成した製作を飾れば、夏らしい涼しげな雰囲気を楽しめるうえ、1歳児の子どもが達成感を感じることにもつながるかもしれません。
たんぽでお絵かき
1歳児クラスではたんぽを活用してお絵かきをしてみましょう。
<用意するもの>
- 木の絵がかかれた画用紙
- ガーゼ 1枚
- 脱脂綿 1枚
- 絵の具
- 輪ゴム
<ポイント>
たんぽは素材もやわらかく持ちやすいため、1歳児の子どもでも簡単に色付けすることができるでしょう。
保育士さんが色付けのお手本を見せれば、子どもたちも真似して挑戦してくれるかもしれません。
絵の具の色を変えれば、初夏の新緑の木や、春らしい桜の木にアレンジできます。
紺色の画用紙に白い絵の具で色をつければ、夜空の星に見立てることもできそうですね。夏の時期には、花火として製作してもよいでしょう。
紙皿と折り紙で作るカメ
指先を使うのにぴったりな製作遊びを紹介します。
<用意するもの>
- 紙コップ
- 折り紙
- 色画用紙
- フェルトペン
- はさみ
- のり
<ポイント>
指先を使って紙をちぎったり、貼り付けたりすることができるようになる1歳児にぴったりの製作と言えるでしょう。
のりはあらかじめ紙皿に塗っておくほか、保育士さんが折り紙に塗って手渡すという方法もあります。
動画では緑色の折り紙を使用していますが、子どもたちの好きな折り紙の色を使って、オリジナルのカメを製作してみるのもおもしろいかもしれませんね。
手作りおもちゃ編
1歳児の子どもたちが、室内遊びで使うことのできる手作りおもちゃを紹介します。
ぽっとん落とし
1歳児の子どもが指先を使って遊べる手作りおもちゃを紹介します。
<用意するもの>
- フタのついた箱 1個
- ペットボトルのキャップ 2個
- 色画用紙
- クレヨンや色ペンなど
- ビニールテープ
- カッター
- のり
<遊び方>
1歳児頃の子どもは、指でつまむのが上手になり、穴を認識して何かを入れ込むのが楽しいと感じる頃のようです。
ぽっとん落としは何回も繰り返し遊べるため、1歳児クラスの保育士さんは、1つ手作りしておくと役立つかもしれませんね。
ビー玉落としゲーム
穴にビー玉を落とすゲームを楽しめる、1歳児にぴったりな手作りおもちゃを紹介します。
<用意するもの>
- ペットボトル 1本
- 厚紙 1枚
- ビー玉
- マスキングテープ 1本
- はさみ
- セロテープ
- ビニールテープ
- 装飾するもの(シールなど)
<遊び方>
ペットボトルを左右に揺らして、ビー玉を底まで落として遊ぶゲームです。
手首や指先を細かく動かす必要があるので、1歳児にとってもよい運動となるでしょう。
ビー玉を落とせるようになったら、数を2個に増やしてチャレンジしてみても、難易度が上がって面白そうですね。
保育園の室内遊び:2歳児向け
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ここでは、2歳児向けの室内遊びとして、運動遊び、ゲーム遊び、製作遊び、手作りおもちゃをジャンルごとに紹介します。
運動遊び編
2歳児の運動遊びには「全身を使ったいろいろな遊びを楽しむ」というねらいがあるようです。
2歳児は、走ったりジャンプしたりと、0歳児や1歳児よりも活発に動き回る時期でしょう。そのため、ねらいをもとに室内遊びでも思い切り身体を動かせる運動を取り入れるとよいかもしれません。
フラフープ遊び
フラフープを使って運動できる室内遊びを紹介します。
<遊び方>
1.保育士さんはフラフープを床にランダムに置きます。
2.子どもたちはフラフープを踏まないように輪の中をジャンプして進みます。
子どもたちがジャンプ運動に慣れてきたら、フラフープをジグザグに置いたり、フラフープの輪の大きさを変えたりして、アレンジを加えてみても楽しめそうですね。
鉄棒運動
2歳児の子ども向けに、鉄棒を使った運動遊びをしてみましょう。
室内遊び用の鉄棒であれば、夏の暑い日や冬の寒さが厳しい日なども、天気を気にせずにのびのびと遊ぶことができますね。
鉄棒にぶら下がっている時間を数えて「〇秒もできたね、すごいよ」と伝えれば、2歳児の子どもたちの自信につながるかもしれません。
活動するときは必ず鉄棒の下にマットを敷き、安全に配慮しながら行うようにしましょう。
ロープ遊び
室内遊びとして楽しめるロープを活用した運動遊びを紹介します。
<遊び方>
1.ロープを床に置き、子どもたちにまたいでもらいます。
2.ロープに慣れてきたら、保育士さん2人がロープの両端を持って引っ張り、子どもたちに下をくぐってもらいます。
ロープの高さを変えれば、腰を曲げたりハイハイしたりと、さまざまな運動を楽しむことができるでしょう。
また、2本のロープを同じ高さに並べ、踏まないように片足ずつまたぐ、といった少し難しい運動遊びにチャレンジしてみるのも面白そうですね。
ゲーム編
2歳児のゲーム遊びには「友だちや保育士さんとのかかわりを楽しむ」というねらいがあるようです。
2歳児になると、物を投げたりすくったりという動作を上手にできるようになる子どももいるかもしれません。そのため、運動の要素を取り入れたゲーム遊びを楽しむとよいでしょう。
室内で楽しめる2歳児向けのゲーム遊びのアイデアを紹介します。
玉入れゲーム
秋の運動会の時季に楽しめそうな、玉入れゲームをしてみましょう。
<用意するもの>
- 牛乳パック
- ビニール袋
- シール
- 新聞紙
- ビニールテープ
- セロハンテープ
- ペン
- はさみ
<遊び方>
はじめは、自由に玉を投げ入れるゲームを楽しみましょう。
その後、制限時間を設けて「ピアノの演奏がおわるまでに全部入れることができるかな?」と簡単なゲーム遊びをするのもよいかもしれません。
ほかにも、子どもたちが玉を投げられる範囲を決めておき、ラインから出ないように投げるなど、ゲームのルールをアレンジするとより盛り上がりそうです。
棒抜きゲーム
友だちとかかわりながら活動できる室内遊びのゲームを紹介します。
<用意するもの>
- テープの芯
- 色鉛筆 15~20本
<遊び方>
準備が簡単なうえにルールもシンプルなため、突然の雨の日にも取り入れやすいゲームです。
2歳児の子どもがけがをしないよう、色鉛筆は先がとがっていないものを用意しましょう。もしない場合には、カラーペンなどでも代用できますよ。
輪っかが大きいセロハンテープの芯を使えば、色鉛筆の本数を増やすことができるので、3~4人のグループでも遊ぶことができそうですね。
新聞紙でへびを作ろう(0:49~1:23)
<用意するもの>
- 新聞紙
- PEテープ
<遊び方>
新聞紙遊びの一環で、へびのおもちゃを手作りして遊べるゲームです。
くしゃくしゃにした新聞紙を使って、「このテープに丸めてみると、どうなるかな?」と子どもが期待感を持てるような声かけをしてみましょう。
セロハンテープなどを使わないため、2歳児の子どもたちも簡単にゲームを楽しめそうですね。
製作遊び編
2歳児の製作遊びには、「自由に絵をかいたり作ったりすることを楽しむ」というねらいがあるようです。
0歳児や1歳児よりもできることが増える2歳児の製作では、簡単な折り紙やお絵かきなどを取り入れてみましょう。
雨の日にも室内遊びで楽しめる2歳児向けの製作アイデアを紹介します。
折り紙で作る簡単金魚
夏の製作にぴったりな金魚を作ってみましょう。
<用意するもの>
- 折り紙(赤、緑系)
- 画用紙
- 透明なポリ袋
- カラータイ
- フェルトペン
<ポイント>
2歳児の場合、折り紙の形を整える工程を難しく感じる子どももいるかもしれません。
そのため、保育士さんがお手本を見せながら進めましょう。
完成した金魚を使って、つり遊びや金魚すくいごっこをすれば、室内遊びがより盛り上がりそうですね。
デカルコマニーで絵の具遊び
2歳児の子どもたちが絵の具の性質に親しめる製作です。
<用意するもの>
- 絵の具 3~4色
- 画用紙
- 濡れタオル
<ポイント>
2歳児の製作では、絵の具の性質や色づき方への関心を育む、デカルコマニーを楽しめそうです。
絵の具の不思議な模様を見れば、子どもたちの好奇心も刺激されるかもしれません。
左右対称の模様を活かして、春にはちょうちょ、秋・冬には手袋など、季節に合った製作を作ってみましょう。
ビー玉アート
ビー玉を操作して、絵の具遊びを楽しめる製作です。
<用意するもの>
- ティッシュ箱 1個
- ハガキサイズの画用紙(10cm×14.8cm) 1枚
- 絵の具(好きな色)
- ビー玉 3~4個
- ゴム手袋
- はさみ
<ポイント>
ビー玉がころころと転がる様子を見れば、2歳児の子どもたちも興味を持って取り組んでくれるかもしれません。
ビー玉の動きによって色の付き方が変わってくるので、縦に動かしたり横に動かしたりと自由に遊んでもらうとよいですね。
ちぎり絵アート
2歳児の指先の感覚を刺激できる室内遊びを紹介します。
<用意するもの>
- 折り紙
- 絵のかかれた画用紙
- のり
<ポイント>
保育士さんは、画用紙に下絵をかいておきましょう。子どもたちにはその絵を埋めるように折り紙を貼ってもらいます。
色使いを自分で考えながら進められるため、折り紙をちぎるという指先の感覚だけでなく、子どもの表現力や創造性も刺激する製作と言えるでしょう。
2歳児クラスでは色に興味を持ち始める子どももいるようなので、さまざまな色の折り紙を用意しておくとよさそうですね。
秋にはちぎり絵を使って紅葉やミノムシを表現するのもおもしろいかもしれません。
手作りおもちゃ編
2歳児クラスの室内遊びに活用できる手作りおもちゃを紹介します。
的当てゲーム
室内でも安全にボール遊びを楽しめる的当てゲームの手作りおもちゃです。
<用意するもの>
- ピンポン玉 1個
- マジックテープ 1枚
- 画用紙 1枚
- 大小異なる大きさのフェルト 数枚
- はさみ
- ペン
<遊び方>
点数ごとにフェルトの色を変えたり大きさを変えたりすると、子どもたちにとって視覚で捉えやすい的になるかもしれません。
保育士さんが指示したところに玉を当ててみたり、制限時間内にどれだけ多く的に当てられるかを競ったりしてみてもよいでしょう。
玉を投げる位置を徐々に遠くして難易度を上げてみると、2歳児の子どもたちは夢中になって遊んでくれるかもしれませんね。
指先を使うフェルトのおもちゃ
2歳児の室内遊びにぴったりな洗濯バサミの手作りおもちゃを紹介します。
<用意するもの>
- フェルト
- 洗濯バサミ
- 綿
- 裁縫セット
<遊び方>
指先の力が強くなり、洗濯バサミを扱えるようになる頃に取り入れると安全に楽しめるようです。
ピンクの洗濯バサミを耳に見立てて、うさぎの顔につけて遊びましょう。
ほかにも洗濯バサミは、ライオンのたてがみ、ネズミのひげ、カニの足などに見立てることができそうです。
子どもたちの興味を惹けるよう、さまざまなバージョンを手作りしてもおもしろいかもしれませんね。
保育園で乳児と室内遊びをするときの注意点
ここでは、乳児クラスで室内遊びをする際の注意点を紹介します。
誤飲やケガをしないように見守る
子どもがおもちゃを口に入れないように見守ることはもちろん、子どもたちが手の届く高さにものを置かないようにすることが大切です。
また、乳児クラスの子どもたちは活動範囲が広くなるにつれていろいろな場所に移動してしまいがちかもしれません。
そのため、周囲に物がなく安全性が確保されたホールなどの広いスペースを使って遊ぶようにしましょう。
子ども同士のケンカが起こらないように注意する
子ども同士の距離が近いとおもちゃの取り合いが起きたり、噛みつきやひっかきなどのトラブルが起こったりしてしまう可能性もあります。
子ども同士の距離を適度に空けたり、噛みつき癖やひっかき癖のある子どもから目を離さないように注意したりすることが大切です。
子どもの発達状況に合わせて、一人ひとりの遊び方を尊重する
乳児クラスは月齢によって発達の差が大きいこともあるでしょう。
また、子どもによってできることとできないことの差があるかもしれません。
保育士さんは、子どもの状況に合わせた援助や声かけをするように心がけるとよさそうです。
子どものやりたいことを尊重し、その子自身の興味や関心を見守るのも大切かもしれません。
保育園の乳児クラスにぴったりな室内遊びを取り入れよう
今回は、春夏秋冬で楽しめる、乳児向けの室内遊びを紹介しました。
0歳児、1歳児、2歳児の室内遊びには、五感を育むことや全身を使った運動を楽しむことなど、年齢ごとにねらいがあるようです。
ねらいをふまえたうえで、子どもたちが興味を持てるよう工夫しながら、運動遊びやゲーム遊び、製作などを取り入れるとよいでしょう。
室内遊びを乳児クラスに取り入れて、梅雨の雨の日や夏・冬の気候が厳しい時季でも楽しく過ごしてみてくださいね。
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