暑さが厳しい夏の時期には、室内で0歳児・1歳児・2歳児と楽しめる製作を知りたい保育士さんもいるでしょう。花火やかき氷、アイスなど夏を連想するモチーフを取り入れれば、子どもが季節に親しみをもつきっかけにもなるかもしれません。今回は、保育園の乳児クラスにぴったりな夏の製作アイデアを、テーマごとに紹介します。

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■目次
乳児クラス(0歳・1歳・2歳)で夏の製作をしよう
保育園では、季節に合わせた製作遊びを行うことも多いでしょう。
そのなかで、乳児クラスで楽しめる夏ならではの製作を取り入れたいと考える先生もいるのではないでしょうか。
0歳児、1歳児、2歳児クラスで夏の製作を行うねらいとして、以下が挙げられます。
- 0歳児:手足を使って夏のモチーフの表現を楽しむ
- 1歳児:指先を動かしながら夏の風物詩を自由にえがく楽しさを味わう
- 2歳児:素材や色の変化に興味をもち、製作を通して夏を感じる
乳児クラスの場合、手足で素材の感触を楽しんだり、色を塗ったりして遊ぶことがメインになるかもしれません。
そこで、0歳児や1歳児クラスでは、手形や足型で夏らしいスイカをかいたり、指スタンプで花火の模様づけを楽しんだりできる製作にチャレンジしてみましょう。
また2歳児クラスでは、折り紙を使った簡単な花火や、ちぎり絵で作るひまわりなどのアイデアを取り入れると、子どもたちが夏を感じながら自由な表現を楽しめそうです。
夏の製作に活かせる題材には、花火大会や夏祭り、七夕などの行事のほか、ひまわりや朝顔などの季節の花があります。他にも、スイカやアイスクリーム、かき氷など涼を感じられる食べ物をテーマにしても季節感を味わえそうですね。
ここからは、乳児クラスで楽しめる夏の製作アイデアをテーマごとに紹介します。
【乳児向け】夏の製作遊び:花火・七夕
夏の風物詩といえば花火大会。ここでは、花火をモチーフにした乳児が楽しめる製作遊びのアイデアをまとめました。
花火
指スタンプでえがく花火
<用意するもの>
- 黒い画用紙
- 絵の具
<ポイント>
0歳児や1歳児クラスでは、きれいな花火を作ることよりも、絵の具の感触を味わったり指先で色をつけることを楽しんだりできるようにしましょう。
なかには、容器に手を入れて絵の具をつけることが難しい子どもがいるかもしれません。
そのため、先生が子どもの指先に絵の具をつけたりいっしょに指スタンプをしたりして、見本を示しながら行うとよいかもしれませんね。(詳しい作り方はこちら)
折り紙で作るきれいな模様の花火
<用意するもの>
- 折り紙 2枚
- ペン
- 両面テープ
<ポイント>
蛇腹に折る工程は手先の細かな動きが必要になるため、1歳児や2歳児にとって少し難易度が高いかもしれません。そのため、あらかじめ大きめの画用紙を用意しておき、幅を太めにして折るように伝えるとやりやすくなるでしょう。
また、上手く折れない子どもには、先生が手を添えていっしょに折るなどサポートするとよいですね。(詳しい作り方はこちら)
スパッタリングでえがく花火
<用意するもの>
- 折り紙
- 黒い画用紙
- 絵の具
- ブラシ
- 金網
- 鉛筆
<ポイント>
模様づけに使う折り紙はあらかじめ先生が用意しておきましょう。
大きな画用紙にスパッタリングを施して、夜空に上がる花火を表現した壁画製作に挑戦してみるのもよいですね。(詳しい作り方はこちら)
七夕の織姫と彦星
用意するもの
- 紙コップ 2個
- 折り紙(黒、ベージュ)
- モール(黒)
- 不織布(ピンク)
- ペン
- テープ
- はさみ
ポイント
パーツを組み合わせるだけなので、2歳児クラスから楽しめそうです。
動画では紙コップに直接絵をかいていますが、折り紙に顔や衣装の絵をかいておき、紙コップに貼りつける形にすると作りやすいでしょう。(詳しい作り方はこちら)
【乳児向け】夏の製作遊び:ひまわり・朝顔
夏の花といえばひまわりや朝顔が思い浮かぶ先生も多いでしょう。ここでは、夏のお花をモチーフにした製作アイデアをまとめました。
ひまわり
ぽんぽんスタンプひまわり
<用意するもの>
- 梱包用のエアークッション
- ダンボール
- 画用紙
- 色画用紙
- 絵の具セット
- テープ
- はさみ
- のり
<ポイント>
0歳児や1歳児クラスだと、筆を使ってうまく絵の具を塗れない子どもがいるかもしれません。
その場合は、底が浅い大きな容器に絵の具を入れておき、自分で絵の具をつけて遊べるようにすると、子どもたちが自分でできたという達成感を得られそうです。
0歳児クラスで行う場合は、指スタンプをして絵の具の感触を楽しむのもよいかもしれませんね。(詳しい作り方はこちら)
紙皿ひまわり
<用意するもの>
- 紙皿 1枚
- 茶色の折り紙
- はさみ
- 黄色のペン
- のり
- 鉛筆
<ポイント>
紙皿のふちを丸くカットする工程は先生が行います。
0歳児や1歳児が行う場合は、先生がのりづけまで進めておきましょう。2歳児であれば、でんぷんのりを使って、指先でのりの感触を味わいながら貼りつけ作業に取り組むとよいかもしれません。
たくさん作ったものを大きな画用紙や模造紙に貼りつければ、夏のひまわり畑をテーマにした壁画製作に応用することもできますよ。(詳しい作り方はこちら)
コーヒーフィルターで作る朝顔
用意するもの
- コーヒーフィルター
- 水の入った紙コップ
- 画用紙
- 鉛筆
- はさみ
ポイント
きれいにインクを滲ませるには、ペンで中心部分のみ着色するのがポイントです。また、コーヒーフィルターの先端部分だけを水につけるようにすると、グラデーションが作りやすくなるでしょう。
ピンク色や青色など単色だけでなく、2色を混ぜて朝顔を作ってみるのもよいかもしれません。カラフルな朝顔作りにチャレンジしてみてくださいね。(詳しい作り方はこちら)
【乳児向け】夏の製作遊び:海の生き物
夏は海水浴のシーズン。海に行くのが好きな子どももいるでしょう。ここでは、夏にぴったりな乳児向けの海の生き物の製作を紹介します。
手形で作るカニ
用意するもの
- 絵の具
- 画用紙
- ペン
作り方
1.子どもの手のひらに赤い絵の具をつけます。
2.手を横向きにして、親指が上になるように画用紙に手形をつけます。
3.(1)で絵の具をつけた手とは反対の手に絵の具をつけます。
4.(2)でつけた手形と対称になるように、もう片方の手形を画用紙につけます。
5.絵の具が乾いたら、手形の上にペンでカニの目や口をかいたらできあがりです。
ポイント
親指がカニの目の部分になるため、0歳児や1歳児が手形をつけるときは、先生が子どもの手を持ちながらカニの形になるようにサポートしましょう。
2歳児の場合は、手形をつける場所の目印を画用紙にかいておき、「ここに手つけてね」などと声かけすれば、一人でも手形をつけられるかもしれません。
仕上げにカニのはさみをかいたり、画用紙の周りに魚や海藻、貝殻などの画用紙を貼ったりすれば、夏にぴったりな壁画製作に仕上がるでしょう。
シール貼りでカラフルなお魚作り
用意するもの
- 紙皿
- 丸いシール
- はさみ
- セロハンテープ
ポイント
0歳児や1歳児が行う場合は、先生があらかじめ紙皿を切って魚の形を作っておきましょう。
2歳児後半くらいからはさみを使い始める子どももいるかもしれませんが、子どもにカットしてもらうときはガイドラインを引いて、その上をゆっくり切るようにフォローするとスムーズに製作できますよ。
紙皿を青色の絵の具で塗ってからシール貼りを行えば、より本物そっくりなかわいらしい魚ができあがりそうですね。(詳しい作り方はこちら)
折り紙クラゲ
用意するもの
- 折り紙 2枚
ポイント
このクラゲの製作は工程が少ないため、先生がお手本を見せながら進めれば2歳児くらいからチャレンジできそうです。
2色の折り紙を使って、上下で色が異なる少し不思議なクラゲを作ってみるのも楽しいかもしれませんね。(詳しい作り方はこちら)
紙皿と折り紙で作れる簡単カメ
用意するもの
- 紙コップ
- 折り紙
- 色画用紙
- はさみ
- のり
- フェルトペン
ポイント
ちぎり絵で簡単にカメの甲羅をデザインできる製作です。難しい工程はないので、1歳児クラスから取り入れてみましょう。
できあがったら大きな青色の画用紙に貼りつけて、水族館をテーマにした壁画製作にアレンジしてみてくださいね。(詳しい作り方はこちら)
【乳児向け】夏の製作遊び:食べ物
夏の時期は、保育園でヒンヤリとした食べ物を食べて涼をとることもあるでしょう。ここでは、夏にぴったりなアイスやかき氷、スイカなどをモチーフにした乳児向けの製作アイデアを紹介します。
足型スイカ
用意するもの
- 画用紙
- 絵の具(赤色)
- ペン
作り方
1.子どもの片足の裏に絵の具を塗ります。
2.大きな画用紙に足型をつけます。
3.もう片方の足にも絵の具を塗り、(2)の足型とかかとが重なり扇形になるように足型をつけます。
4.(3)の足型の指先がある方に、ペンでスイカの皮と種をかけばできあがりです。
ポイント
足型で作るスイカは、かかとの部分が上になり指先が下になるので向きに注意しましょう。子どもたちが、足についた絵の具の感触を楽しみながら取り組めるとよいですね。
次に紹介するかき氷と組み合わせて、保育園の夏祭りの装飾にアレンジするのもよいかもしれません。
かき氷
カラフルかき氷
<用意するもの>
- 色画用紙
- PEテープ
- はさみ
- のり
<ポイント>
1歳児や2歳児クラスで行う場合は、先生がPEテープを小さく切ったものを用意しておき、子どもたちにはのりの感触や画用紙に貼りつける工程を楽しんでもらいましょう。
PEテープの色を変えればさまざまな味を表現できるため、自由な色の組み合わせでオリジナルのかき氷作りに挑戦してみてくださいね。(詳しい作り方はこちら)
ふわふわかき氷
<用意するもの>
- 絵の具
- 綿
- ティッシュ 1枚
- ビニール袋 1袋
- 器
- 使い捨てスプーン
<ポイント>
綿でできた氷の上に水に溶かした絵の具をかけて、本物そっくりなかき氷を作ってみましょう。
複雑な工程はほとんどないため、2歳児であれば一人でチャレンジできるかもしれません。
絵の具の色を自由に変えて、子どもたちが自分の好きな味のシロップをかけて楽しめるとよいですね。できあがったかき氷は夏祭りごっこなどに活用してみましょう。(詳しい作り方はこちら)
シールで飾るアイスクリーム
用意するもの
- 色画用紙
- 丸シール
- はさみ
- のり
作り方
1.色画用紙をアイスクリームとコーンの形にカットします。
2.(1)のアイスクリーム部分に丸シールを貼ります。
3.(1)で作ったコーンと(2)を貼り合わせればできあがりです。
ポイント
(1)の工程は先生があらかじめ行っておきましょう。
丸シールを貼りつけるだけの簡単な工程がメインなので、1歳児でも取り組めそうです。
子どもたちが想像を膨らませて自由にデコレーションを楽しめるよう、カラフルな丸シールを用意しておきましょう。アイスクリームを2段や3段重ねにして、それぞれ異なる味のアイスクリームを作ってみるのも面白そうですね。
0歳児・1歳児・2歳児クラスで、夏を感じる製作を楽しもう
今回は、0歳児・1歳児・2歳児クラスで楽しめる夏の製作遊びのアイデアを紹介しました。
0歳児や1歳児は、手や足で絵の具などの感触を楽しめる、指スタンプ花火やひまわりの模様づけなどに取り組んでみましょう。また、2歳児は折り紙で海の生き物を表現したり、道具を使って立体的なかき氷作りに挑戦したりするとよいかもしれません。
夏にはさまざまなモチーフがあるので、今回紹介したアイデアを参考に、保育園の子どもたちと夏にぴったりな製作遊びを楽しんでくださいね。
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