大阪府中部に位置する大阪市。大阪府の中で人口が最も多い大阪市の保育施設に転職しようと考えている保育士さんもいるのではないでしょうか。しかし、実際に働くなら、事前にその地域の平均給与や年齢などを知っておきたいですよね。今回は、大阪市を含む大阪府の給与事情や保育士不足を解消するために行なっている取り組みなどを詳しく解説します。
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大阪市の保育施設数や待機児童数
大阪市が取り組む保育士支援の内容を確認する前に、まずは市内の保育施設数や待機児童数などを紹介します。
保育施設数
大阪市には、2021年10月時点で認可保育施設が814カ所あります。
認可外保育施設数は、2022年5月時点で536カ所です。
待機児童数
2023年4月時点で、大阪市には待機児童が4人います。
待機児童解消特別チームを立ち上げて解消に努めた結果、ゼロにはならなかったものの、昨年度と同様の人数を維持していることがわかりました。
大阪府の保育士の現状
保育士求人を見る際は、給料や賞与などをチェックしておきたいものですよね。
ここでは、厚生労働省が発表した令和4年賃金構造基本統計調査をもとに、大阪市を含む大阪府の保育士の平均年収や労働時間などを、全国平均のデータと比較してまとめました。
大阪府 | 年齢(歳) | 勤続年数(年) | 労働時間(時間) | 給与 (万円) |
賞与 (万円) |
平均年収(万円) | 労働者数(人) |
---|---|---|---|---|---|---|---|
男性保育士 | 23.1 | 1.1 | 163 | 27.19 | 94.4 | 420 | 790 |
女性保育士 | 40.8 | 13.2 | 160 | 29.28 | 79.46 | 430 | 10860 |
全国 | 年齢(歳) | 勤続年数(年) | 労働時間(時間) | 給与 (万円) |
賞与 (万円) |
平均年収(万円) | 労働者数(人) |
---|---|---|---|---|---|---|---|
男性保育士 | 30.5 | 5.7 | 166 | 27.79 | 70.82 | 404 | 16320 |
女性保育士 | 38.6 | 8.3 | 167 | 26.61 | 71.23 | 390 | 267870 |
大阪府の保育士の平均年齢
大阪府の保育士さんの平均年齢は、男性が23.1歳、女性が40.8歳です。
全国の保育士さんの平均年齢は男性が30.5歳、女性が38.6歳であるため、大阪府で働く保育士さんの年齢層は男性が全国平均よりも若く、女性が少し高くなっているようです。
大阪府の保育士の平均勤続年数
大阪府の保育士さんの平均勤続年数は、男性が1.1年、女性が13.2年です。
全国の保育士さんの平均勤続年数は、男性が5.7年、女性が8.3年であるため、大阪府の保育士さんは男性が全国平均よりもかなり短く、女性が全国平均よりも長く勤める傾向にあることがわかります。
大阪府の保育士の所定内労働時間(残業時間は除く)
大阪府の保育士さんの月平均労働時間は、男性が163時間、女性が160時間です。
全国の保育士さんの月平均労働時間は男性が166時間、女性が167時間であるため、大阪府の保育士さんの労働時間は男女ともに全国平均よりも短いことがうかがえます。
大阪府の保育士の「決まって支給する現金給与額(給料)」
大阪府の保育士さんの平均給料は、男性が27万1900円、女性が29万2800円です。
全国の保育士さんの平均給料は男性が27万7900円、女性が26万6100円であるため、大阪府の保育士さんの平均給料は男性が全国平均よりもわずかに少なく、女性が全国平均よりも高いことがわかります。
大阪府の保育士の年間賞与その他特別給与額
大阪府の保育士さんの年間賞与は、男性が94万4000円、女性が79万4600円です。
全国の保育士さんの年間賞与は男性が70万8200円、女性が71万2300円であるため、大阪府の保育士さんの年間賞与は男女ともに全国平均を上回っています。
大阪府の保育士の平均年収
大阪府の保育士さんの平均年収は、男性が420万6800円、女性が430万8200円です。
全国の保育士さんの平均年収は男性が404万300円、女性が390万5500円であるため、大阪府の保育士さんの平均年収は男女ともに全国平均より多いことがわかります。
大阪府の保育士の労働者数
大阪府で働く保育士さんの労働者数は、男性が790人、女性が1万860人です。
全国の保育士さんの人数は男性が1万6320人、女性が26万7870人であるため、大阪府で働く保育士さんが全国に占める割合は男性が約4.8%、女性が約4%となります。
大阪市が実施する保育士向けの支援や取り組み
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ここでは、大阪市が行なう保育士さん向けの支援や取り組みをまとめました。どのような事業があるのかを確認しておきましょう。
潜在保育士等就職支援事業
保育所などに新しく就職する保育士さんを対象に、40万円を上限に就職準備金として無利子で資金を貸し付ける事業です。
この制度を利用して就職したのち、2年以上継続して働けば貸付金の返還が免除されます。
未就学児をもつ保育士に対する保育料一部貸付事業
未就学児を育てる保育士さんに対し、保育料の半額(上限2万7000円)を1年間貸し付ける事業です。
貸付を受けられるのは市内の保育所などに新しく採用された保育士さんで、対象の保育所で継続して2年以上働けば返還が免除されます。
未就学児を持つ保育士の子どもの預かり支援事業
未就学児を育てる保育士さんが仕事などの理由から預かり保育事業を利用した場合、利用料の一部に対して貸付を行なう事業です。
対象となるのは、産後休暇や育児休業から復帰した方や保育所等での勤務経験がない保育士さんで、年額12万3000円を上限に貸付を受けられます。市内の対象施設で2年以上継続して働いた場合、貸付金の返還が免除される仕組みです。
大阪市保育士ウェルカム事業
市内の保育事業所が新規採用された他府県在住の保育士さんに対し、福利厚生の一環として帰省費用や遊興施設などの利用料にあたる費用などを支給した場合、市が事業者に対して補助金を2年間交付する事業です。
近近畿圏外から転入した保育士さんには8万5000円、近畿圏内から転入した保育士さんには4万5000円を上限として補助を行なっています。
これは保育事業者を対象としているものですが、保育士ウェルカム事業を利用している園に勤めれば充実した福利厚生が期待できるかもしれませんね。
保育士宿舎借り上げ支援事業
保育事業者が保育士さん用の宿舎を借り上げた場合、市が事業者に対して宿舎の家賃の全額または一部を補助する事業です。
宿舎を利用できるのは採用されてから7年目以内の保育士さんで、月額最大8万2000円の家賃補助を受けられます。
この事業を実施している園に勤めれば、家賃負担を減らしながら働けるかもしれませんね。
大阪市が実施する子育て支援の取り組み
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大阪市が取り組む子育て支援をまとめました。お子さんをお持ちの保育士さんは、どのような支援が行なわれているのか確認しておくとよいでしょう。
地域ふれあい子育て教室
市内の保育所などに保健師や保育士が出向き、子育て家庭の交流を手伝う活動です。
育児や健康に関する情報を交換できる場となっているほか、体操や親子遊びなどの体験、アドバイスなどを行なって子どもの健康づくりをサポートする場にもなっています。
保育士の資格を活かして地域の子育て支援に携わることができそうですね。
子ども・子育てプラザ
大阪市の各区では、子育てに関する情報を提供したり、親子イベントを開催したりする「子育て活動支援事業」を実施しています。
育児に役立つセミナーの開催やクラブ活動を実施するほか、自由な遊びの場を設けて子育て家庭が交流できる機会を作っているようです。
保育士として培ったスキルを発揮して、スタッフとして働くこともできるかもしれませんね。
ひとり親家庭等日常生活支援事業
ひとり親家庭の方が、通学や就職活動・残業などを理由として一時的に保育を必要とする場合に支援する事業です。
家庭生活支援員が利用家庭に訪問して、食事や身の回りの世話などの生活援助をしています。
また、支援員の居宅で子どもを預かって保育をすることもあるため、保育士の経験を活かして働けるかもしれませんね。
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幅広い保育士支援に取り組む大阪市で働いてみよう!
今回は、大阪市が取り組む保育士支援策や、市内の保育施設数、待機児童数などについて紹介しました。
大阪市は、保育士ウェルカム事業として他府県から転入する保育士さんを支援したり、家賃補助を実施して定着を促進したりしています。手厚い支援を行なっている大阪市で、保育士として働いてみるのはいかがでしょうか。
保育士バンク!は、全国の保育士さんの転職のお手伝いをしております。大阪市で働きたいと考える保育士さんの転職も手厚くサポートいたしますので、この機会にぜひご登録ください。
出典:令和4年賃金構造基本統計調査/政府統計の総合窓口(e-Stat)