仕事量が多いなどの理由から、残業が続き、苦労している保育士さんもいるでしょう。残業を減らすコツを知って、プライベートの時間を確保したり、ゆとりをもって仕事と向き合えたりできるといいですよね。今回は、多くの保育士さんが直面する残業が発生してしまう理由と、解消に向けて明日からできる対策方法を紹介します。
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■目次
保育士の残業が多い理由とは?
保育士さんの悩みの種の一つである残業の多さには、どのような理由が考えられるのでしょうか。
仕事量の多さ
保育士の残業の理由として挙げられるのが、仕事量の多さでしょう。
保育士は子どもたちの保育だけでなく、さまざまな事務作業もこなさなければなりません。
しかし書きものなどの作業を、子どもたちがいる時間帯に集中して取り組むのは難しいようです。
そのため、保育士は子どもたちが降園してから事務作業や製作物の準備などをすることとなり、残業につながっていると考えられるでしょう。
イベントや行事による忙しさ
保育士の残業の多さの理由として、行事やイベントなどの忙しさも挙げられるようです。
保育園では、運動会や遠足、ハロウィンやクリスマスなど、一年を通してさまざまなイベントが催されているでしょう。
イベントごとに壁面製作を作ったり、行事に使用する製作物を準備したりするのも保育士さんの仕事となります。
また、行事の計画を立てたり職員会議を開いたりするため、時期が近くなると残業が多くなってしまうのかもしれません。
人手不足
保育士の残業の多さの要因として、職員の人手不足も考えられます。
園によっては、配置基準ぎりぎりの人数で保育をしているところもあるかもしれません。
そういった園では、他の保育士と仕事の分担をしにくくなっていまい、結果として保育士一人が抱える業務量が多くなりがちでしょう。
そのため、勤務時間内に作業を終えることができず、残業が発生しやすくなると言えそうです。
先に帰宅できない職場の雰囲気
職場の雰囲気に合わせてしまうことで、残業が多くなるということも考えられるでしょう。
特に新人保育士や、転職したばかりで自身が一番後輩に当たる場合、周りの先輩保育士に気を遣ってしまうという声もあるようです。
そのため、自身の仕事が終わっていたとしても、先輩が帰るまで残業というケースもあるのかもしれません。
【事務作業】保育士が残業を減らすためにできる対策
ここでは、保育士が事務作業の残業を減らすための対策ついて紹介します。
タスクを可視化する
自身が抱えているタスクを可視化しましょう。
メモや付箋に書き出したり、TODOリストを作って一覧にしたりするのもよさそうです。
着手するべきタスクを見える化することで、頭の中を整理しやすくなり、現在の進捗状況も把握しやすくなるでしょう。
優先順位をつける
やらなければならない業務を書き出して、優先順位をつけましょう。
優先順位を明確にすることで、緊急度の高いものやその日に終えなければいけないものが明確になります。また、優先度の低いものを後回しにすることで、無駄な残業を減らすことにもつながりそうです。
テンプレートやフォーマットを利用する
おたよりや連絡帳、保育記録などを作成するときには、テンプレートやフォーマットなどを使用するようにしましょう。
書くべき内容や項目、イラストなどをその都度考えると時間がかかってしまいます。
一度フォーマットを決めてしまえば、項目に沿って記入するだけなので、一から自分で考えるよりも作業時間を短縮できるでしょう。
また、作成したものは他の保育士さんにも共有することができるので、園全体で残業を減らすことにもつながりそうですね。
【行事の準備】保育士が残業を減らすためにできる対策
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ここでは、保育士が行事の準備の残業を減らすための対策について紹介します。
計画的に進める
行事の準備は計画的に進めることが大切です。
保育園の行事は基本的に年間の計画に沿っているため、入園式であれば4月、夏祭りであれば7月や8月など、ある程度の時期を把握することができるでしょう。
行事がある時期を想定し、いつ頃から始めたらいいのかを逆算して、コツコツと準備をすることが大切になりそうです。
職員で役割分担する
行事に必要な準備をできるだけ職員で分担するようにしましょう。
たとえば卒園式の場合、園児に贈るプレゼントを準備したり、一日のプログラムを考えたり、前日の会場を作ったりといった形で役割を分けるとよさそうです。
それぞれの役割を明確にして作業を分担すれば、職員間で行事に向けた必要な準備を共有でき、スムーズに終えることにつながるでしょう。
製作や壁面の準備を簡略化する
市販のものを活用する
季節ごとの壁面装飾やイベントの製作物などを用意するときは、市販のものを活用するといいでしょう。
特にハロウィンやクリスマスなどの衣装を作る場合、ものによっては縫う作業が必要なこともあり、時間がかかってしまいがちかもしれません。積極的に既製品を使うことで、作業時間を減らすことができそうです。
状態がきれいなものは使い回す
イベントごとに新しいものを作るのは、時間がかかるのはもちろん、材料ももったいないですよね。
そのため、過去の壁面や製作物のうち、状態がきれいなものは使い回すようにしましょう。
また、季節の行事や誕生日会など定番のイベントに利用した製作物などは、次回使えるようにファイルに閉じるなど、丁寧に保存しておくことも大切ですね。
イラストやデザインをダウンロードする
季節ごとに、オリジナルの壁面装飾や製作のデザインを考えるのは大変かもしれません。
そこで、インターネットなどでイラストをダウンロードして活用しましょう。
一からデザインを考えたり作ったりする工程が省略できるので、作業時間の削減につながりそうです。
【職場環境】保育士が残業を減らすためにできる対策
ここでは、保育士が残業を減らすために、職場でできる対策について紹介します。
職員間で業務の進捗を共有する
職員が現在どんな業務を進めているのかを共有するようにしましょう。
お互いに進捗を把握し合っていることで、各自が期限を意識して業務に取り組むことができそうです。
また、進みが遅い職員がいた場合、手が空いた職員がフォローに入りやすくなるかもしれませんね。
会議や話し合いを短縮する
定期的に開かれる会議や話し合いは、30分から1時間程度かかってしまうこともあり、残業になる要因の一つかもしれません。
そこで、話し合う内容や項目について事前に共有しておき、会議の時間を短縮するといいでしょう。
事前共有をすれば前もって意見を考えておくことができるので、効率的に会議を進めることができそうです。
また、項目に沿って話し合いをすることで、無駄な話の脱線を防ぐことにもつながるかもしれません。
ICTシステムを導入する
ICTシステムを導入すれば、保育士の事務作業などを効率化することが可能です。
ICTシステムはお金や時間などの計算も自動で行われるので、シフトの作成や経費の計算なども楽に終えることができるでしょう。
また、おたよりや連絡帳の記入もパソコンで簡単に編集でき、配信なども可能なので、作業時間を大幅に短縮することができそうです。
保育士の残業を減らすコツを押さえて、効率的に仕事を進めよう
今回は、保育士の残業が多い理由や減らすためのコツについて紹介しました。
残業が多くなりがちな理由として、仕事量の多さや人手不足などが挙げられるでしょう。
これらの課題は、作業の進め方を工夫して簡素化したり、ICTシステムを導入したりすることで解消できるかもしれません。
事務作業や行事の準備などさまざまな仕事を効率的に終わらせて、残業の少ない働き方を実現できるといいですね。
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