保育士の昇進は、まずは主任、その後副園長や園長となることを指します。保育園運営にかかわる業務が多くなるでしょう。その仕事にあまりメリットを感じず「保育現場に戻りたい」と思う方もいれば、やりがいを感じ活躍する人もいるようです。今回の記事を参考に、昇進か現場の保育士か、将来のビジョンを検討してみてください。
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■目次
保育士さんは昇進するメリットをあまり感じていない?
保育士として経験を積むと、昇進を打診されたり、役職者への転職を考えたりするかもしれません。
しかし、保育士さんからはあまり前向きではない意見やイメージもあるようです。
キャリアプランを考えるには、そもそも昇進はどのようなメリットやデメリットがあるかを知る必要があるでしょう。
紹介する内容を参考に、ご自身がどう感じるのかを確かめてみてくださいね。
保育士が昇進するメリット
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保育士さんの昇進は、経営やマネジメントなどに携わることが多くなるでしょう。
今までの保育士としての働き方とは大きく変わるため、さまざまなスキルアップにもつながります。
やりがいを感じられるか、物足りなく感じるかは、ご自身の仕事への向き合い方によって変わってきます。
まずは、昇進すること自体のメリットとデメリットを見ていきましょう。
メリット
給料が上がる
昇進する上で気になる点の一つが、給料ではないでしょうか。
保育園全体の責任者の一人となるため、それに見合った給料かどうかが気になるところですね。
昇給や手当がつく場合が多く、給料が上がるケースが一般的といえるでしょう。
マネジメント能力が身につく
保育園運営、現場保育士の育成、外部とのやり取り、保護者対応など、さまざまな業務に携わります。
求められる視点やスキルが多くありますが、経験を積む中で身につけていくものも多くあるでしょう。
人とのかかわりが多くなる
職員以外にも、地域や行政などの外部、保育園本社、来客など、保育現場以外の人とのかかわりが多くなるでしょう。
保育園は、さまざまな人や機関が連携することで成り立っていることを知る機会になるのではないでしょうか。
経営に携わることができる
資金管理や保育園運営の行政とのやり取り、事業計画や人事など、保育園を経営するうえで必要な業務に幅広く携わるでしょう。
一見、難しそうな印象を持ちますが、他の役職者と協力しながら、本社の人を中心に進めていく場合もあります。
デメリット
責任が重い
保育現場で起こることの責任は、担任だけではなく役職者も担うことになるでしょう。
子どもの怪我や保護者とのトラブルなどの問題が起きたときも「知らなかった」では済まされません。
適格な判断ができるよう、しっかりと現場の保育を知っておく必要がありますね。
子どもにかかわる時間が少なくなる
保育現場を把握しておく必要がある一方、運営業務が忙しく、現場保育士と比べると子どもとかかわる時間はぐっと減るでしょう。
資金管理や外部とのやり取りなどで忙しく、事務所にこもりっきりの日もあるかもしれませんね。
保育士が主任に昇進するメリット・デメリット
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保育士の昇進は、職務分野別リーダーや副主任などのポジションもありますが、まず大きな転機となるのが、主任という役職ではないでしょうか。
園長と現場との仲介的ポジションであり、どちらにも頼りにされる存在かもしれません。
主任のやりがいや、大変なポイントを紹介します。
メリット
園長の仕事が知れる
主任は、補佐として園長の仕事にも積極的にかかわっていくでしょう。
実際に業務に携わることで、今後のキャリアプランも考えていけるかもしれませんね。
職員に頼られる
主任は、園長と現場の保育士との仲介役となるでしょう。
園長よりも、現場とかかわることが多くあるかもしれません。
保育士の心情を知ることもでき、適格なフォローを行えば、とても頼りになる存在となりますね。
主任になるデメリット
職員と園長の間に入らなければならず気疲れする
現場保育士と園長の板挟みになり、悩むことも多いかもしれません。
仲介役は、難しい立場ですが、マネジメントをするうえで大きな学びとなり、人としても成長できるポジションです。
事務仕事と保育の両立を求められることもある
もし現場の保育士の人数が足りないときは、主任が保育に入ることもあるでしょう。
事務と保育の両立は、バランスのよい働き方だと捉えられる一方で、突発的な対応もあり、事務仕事と合わせて業務過多になってしまうことがあるかもしれません。
重大な保護者対応を任せられることもある
保育現場で悩むできごとの一つが、保護者対応ではないでしょうか。
トラブルなどがあり担任では解決できない場合、園長よりもまずは主任が対応を任される場合が多いでしょう。
保育士が園長に昇進するメリット・デメリット
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園長は、主任経験者が昇進してなる場合が多いでしょう。
転職の場合は、未経験可能な求人もありますが、保育士経験年数、役職者経験を必須条件としているところもあり、より大きな期待と責任が求められます。
園長に昇進するメリットやデメリットを紹介します。
メリット
理想の保育園を作り上げられるかもしれない
園長への昇進は、ある程度保育士経験を積んだ場合がほとんどでしょう。
そのため、それぞれの保育観や思い描く働き方などがあるかもしれません。
保育園のトップとして、その思いを反映させることができるのはうれしいポイントですね。
保育士キャリアの大きな財産となる
園長を勤めることは、とても貴重な経験といえるでしょう。
マネジメントや経営など、保育士として以外の業務をこなすことは、今後のキャリアプランも広げることにつながります。
デメリット
孤独を感じることがある
園長は、現場の保育士に厳しい意見を伝えなければならないときもあるでしょう。
不満を漏らされたり、孤独を感じたりすることがあるかもしません。
職員との日頃からのコミュニケーションを大切にし、信頼関係を築くことが重要ですね。
経営面での苦労を感じる
現場の保育士とは異なる仕事内容に、苦労するかもしれません。
大きなスキルとなる一方で、学ぶ時間が取れなかったり、他の業務も忙しかったりして思うようにこなせない場合もあるでしょう。
保育士の昇進にメリットを感じたら
保育士さんの昇進は、人によって捉え方が変わるでしょう。また、業務内容も会社によって異なります。
保育士さんの昇進は、経営やマネジメントという新しい分野への挑戦となるかもしれません。
まずは仕事内容や待遇を知ったうえで、転職を検討してみてもよいかもしれないですね。
もし今後のキャリアプランに悩んでいる方がいればぜひ、保育士バンク!にご相談ください。
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