保育園で発行する12月のおたより作成に悩んでいる保育士さんもいるでしょう。年末らしい保護者への挨拶や、冬の時期ならではの感染症の予防策などにも触れつつ、子どもたちの様子がわかる内容を盛り込めるとよいですよね。今回は、12月のおたよりについて、書き出しの挨拶や締めの言葉など、項目ごとに文例を紹介します。

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■目次
12月のおたよりを書くときのポイント
毎月のおたよりにどんなことを書けばよいのかと悩む保育士さんもいるでしょう。
12月にはクリスマス会や年末年始などの内容を盛り込み、子どもが行事を楽しみにしている様子を伝えるとよいかもしれません。では、具体的なポイントを見ていきましょう。
冬の訪れを意識した内容にする
冬の始まりを感じる12月。
特に初旬におたよりを配布する際は、一段と寒さが増したことを添え、冬の到来を感じさせるような挨拶文を入れると季節感が伝わりやすくなるでしょう。
1年を締めくくる文章を入れる
12月は1年のなかで最後の月なので、4月からの1年間を振り返る言葉を伝えてみましょう。
来年も子どもたちの成長を見守りながら過ごしていきたいという思いも添えると、新年に向けた期待感にもつながりそうですね。
子どもの成長を伝える
12月は、保育園での大きな行事を終えて一回り成長した子どもの姿に感動することもあるでしょう。
おたよりを通して子どもの成長した様子を伝えるのも、保護者によろこばれるポイントかもしれません。
保護者へ感謝の気持ちを伝える
1年の最後に保育園から配布するおたよりとして、保護者に改めてお礼の挨拶をするとよいでしょう。
また、年明けを意識して、「来年も宜しくお願いいたします。」といった挨拶を添えるのもよいですね。
おたより作成におけるポイントをふまえ、次からは12月のおたよりの例文を、書き出しの挨拶から最締めの言葉まで、コーナーごとに紹介します。
12月のおたより:書き出しの文例
保育園で作成する12月のおたよりに活用できる、書き出しの挨拶例文を紹介します。
書き出しの文例①
朝晩の寒さも日に日に増し、冬の季節となりました。
子どもたちは北風にも負けず元気もりもり!園庭で鬼ごっこやかけっこを楽しんでいます。
書き出しの文例②
クリスマスが近づき、サンタさんからのプレゼントを心待ちにしている子どもたち。
いっしょにかわいい作品の飾りつけを楽しみ、保育室はクリスマス一色となりました。
書き出しの文例③
いよいよ今年も残りわずかとなり、年末年始の過ごし方について考える時季となりました。
風邪や感染症に気をつけて手洗いやうがいを徹底しながら、元気に年越しできるよう努めていきます。
書き出しの文例④
クリスマスにお正月と、年末年始に向けて楽しい行事が続きますね。
子どもたちといっしょにそれぞれの行事の意味を考えながら、12月も楽しく過ごしたいと思います。
書き出しの文例⑤
今年も早いもので残すところ1カ月足らずとなりました。
保護者の皆様にとって、どのような1年に感じられたでしょうか。
保育園でもさまざまな行事を通して、子どもたちとたくさんの楽しい思い出ができました。
書き出しの挨拶文には、冬の始まりや子どもたちの様子、年末年始を意識した文章を盛り込み、おたよりを通して12月らしさを伝えられるとよいですね。
12月のおたより:子どもの姿を伝える文例

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続いて、12月のおたよりに活用できる、子どもの姿を表す文例を紹介します。
乳児クラス(0歳児・1歳児・2歳児)
0歳児
- ハイハイのスピードが早くなったり上手に歩けるようになったりと、日々成長の著しい子どもたち。クリスマスソングに合わせて鈴を鳴らすなど、ちょっとした合奏遊びもできるようになりました。
- 0歳児クラスではクリスマスの製作にチャレンジ。スタンプを使って上手に模様をつけていく姿に、成長を感じずにはいられません。25日に行われるクリスマス会も楽しみです。
1歳児
- 〇月〇日、ペタペタとのりの感触を楽しみながらみんなでクリスマスツリーのオーナメントを作りました。子どもたちみんなでツリーに飾りつけをしながら、サンタさんが来てくれるのをとても楽しみにしています。
- 空気の冷たさを感じるこの頃ですが、日中にはおさんぽに出かけ、ポカポカとした太陽の日差しを肌で感じています。「あったかーい。さむーい。」と言いながら、日向と日陰の行ったり来たりを繰り返し楽しむ1歳児さん。この時季ならではのオリジナルの遊びを見つけたようです。
2歳児
- 子どもたちは冬の寒さにも負けず、元気いっぱい!外遊びが大好きな2歳児さんは、ボールを蹴ったり追いかけたりと、思いきり体を動かして遊んでいます。
- あっという間に12月になりました。年末年始が楽しみな様子の子どもたちは、「おじいちゃん・おばあちゃんと会えるね」と友だち同士で盛り上がっています。年明けに、また元気な子どもたちと会えるのが楽しみです。
0歳児、1歳児、2歳児のクラスでは、この1年間を振り返って子どもの成長した姿や、行事を心待ちにしている様子を伝えてみましょう。
幼児クラス(3歳児・4歳児・5歳児)
3歳児
- 発表会ではダンスを踊ることになりました。パパやママに見てもらうことを楽しみにしている子どもたち。クリスマスソングのリズムに合わせてお尻をフリフリ!「〇〇の曲かけて」と1日に何度もリクエストをして踊っていますよ。
- 園庭で遊ぶのが大好きな子どもたち。「さむい!」と言いながらも元気よく駆け回っています。風邪や感染症予防のためにも、外遊びのあとの手洗い・うがいは欠かせません。率先して手洗い場に向かう子どもたちに成長を感じています。
4歳児
- 雪が降り積もった園庭に、雪の滑り台を作りました。毎年子どもたちに大人気で、「もういっかい!」と何回も小山にのぼっては、そり滑りを楽しんでいます。
- もうすぐクリスマス。子どもたちは、今年のクリスマス会もとても楽しみにしているようで、サンタクロースの歌を流すと大きな声で元気よく歌ってくれます。保護者の皆様も、子どもたちの発表を楽しみにしていてくださいね。
5歳児
- 子どもたちはいま、縄跳びを使った遊びに夢中!大縄跳びでは「せーの!」とみんなで息を合わせ、日々記録更新に挑戦しています。
- クリスマス会でお遊戯を披露することになった5歳児さん。みんなで題材を選び、歌も交えたミュージカルの練習に一生懸命励んでいます。セリフを間違えた子がいても「大丈夫だよ」と声をかけ合う姿に、とても心が温かくなりました。
3歳児、4歳児、5歳児のクラスでは話し言葉なども交えながら、クリスマスや冬の自然にちなんだ遊びの様子などを伝えてみましょう。
12月のおたより:行事・イベントに関する文例

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行事やイベントのコーナーでは、12月ならではの内容を意識して書きましょう。
行事・イベントの文例①
〇月〇日、子どもたちといっしょにクリスマスツリーの点灯式を行いました。
自分で作ったクリスマスツリーのオーナメントを、よろこんでつけていましたよ。
行事・イベントの文例②
12月22日は冬至です。保育園では、子どもたちに冬至の意味をお話して、給食でかぼちゃを食べる予定です。ご家庭でも、ゆず湯に浸かるなど子どもたちと行事に親しんでみてくださいね。
行事・イベントの文例③
〇〇保育園は、12月28日が最終登園日となります。それに伴い、12月26日に子どもたちと大掃除を行うことになりました。1年間使った保育室やおもちゃを自分たちできれいにし、感謝の気持ちを育める機会になるとよいなと思います。
おたよりを通して12月に行う行事を保護者に伝え、家庭での過ごし方の参考にしてもらうのもよいですね。
12月のおたより:保護者へのお願いに関する文例
12月の行事や日々の保育に向けて、保護者に協力してもらいたいことやお願い事項を挙げてみましょう。
行事に関するお願い
文例①
いよいよ、子どもたちが楽しみにしているクリスマス発表会が近づいてまいりました。
保護者の皆様には、あらかじめプログラムをお配りいたします。
当日のプログラムや注意事項などをお読みいただき、マナーを守りながらお楽しみいただくようご協力をよろしくお願いいたします。
文例②
当園では、12月26日に大掃除を実施いたします。当日は雑巾がけや窓ふきなど、たくさん動き回る予定ですので、動きやすい服装をご用意いただくようお願いいたします。
また、洋服が汚れてしまう場合もございますので、汚れてもよい服装でご登園ください。
保健に関するお願い
文例①
寒さが増し、温かい肌着や厚手のトレーナーなどをご用意される家庭もあるかと思います。
しかし、体温が高い子どもたちは活発に遊ぶと汗ばむことがあります。そのため、登降時は上着で寒暖を調節していただくようお願いいたしします。また、お着替えをご用意の際は、子どもたちが自分で脱ぎ着しやすく、薄手のものをお選びください。
文例②
12月はインフルエンザなどの感染症が流行しやすい時期です。当園でもこまめな手洗い・うがいや換気、湿度管理など子どもたちの体調管理を徹底しております。
ご家庭でも、子どもたちの体調に気を配り、少しでも具合がすぐれない様子が見られたらお休みするなど、ご配慮いただくようお願いいたします。いっしょに子どもたちの健康を守っていきましょう。
行事に向けて協力してもらいたいことや、冬の時期ならではの健康管理についての注意喚起をするとよいですね。保育園で実践している内容を具体的に伝えると親切かもしれません。
12月のおたより:締めの言葉の文例
年末年始休み前に配るおたよりでは、締めの言葉も大切な要素となるでしょう。
締めの言葉の文例①
今年1年も保護者の皆様のご理解とご協力のもと、子どもの健やかな成長の手助けができたこと、心より感謝申し上げます。
来年も引き続き、子どもの笑顔がたくさん見られるような保育を行っていきたいと思います。
締めの言葉の文例②
年末年始のお休み中は、お子様といっしょに過ごす時間が増えることでしょう。
子どもたちが元気に登園し、冬休みの楽しいお話が聞けることを心待ちにしております。
本年も、保護者の皆様よりたくさんのご理解とご協力を賜りましたこと、大変感謝しております。来年も引き続きよろしくお願いいたします。
12月のおたよりでは、締めの言葉として1年間の感謝と来年を見据えた挨拶を添えるとよいでしょう。
保育園の1年間を締めくくる12月のおたよりを作成しよう
今回は、保育園で配布する12月のおたよりについて、書き出しの挨拶例文や年齢ごとの子どもの姿の文例などを紹介しました。
12月のおたよりには、季節感のある表現や、1年間を締めくくる挨拶を入れ込むとよいでしょう。
子どもたちがクリスマスを楽しみにしている様子や、冬ならではの遊びに取り組む姿を盛り込めば、より12月らしい雰囲気に仕上がりそうですね。また、締めの言葉では保護者への感謝を伝えることも大切です。
今回紹介したポイントや文例を押さえて、1年の最後にふさわしい12月のおたよりを作成してみましょう。